ＦＬＡＳＨ3月30日・4月6日合併号 説法51「アルパカと「コクハラ」～百害あって脈なし～」

タッチ＆ゴー宣

《収録参加》

皿：皿うどん

え：えみりん

カ：カレーせんべい

《収録日》

2021年3月16日

《司会・編集》 

皿うどん 

ＦＬＡＳＨ3月30日・4月6日合併号

よしりん辻説法 説法51

アルパカと「コクハラ」

～百害あって脈なし～

カ：「そんなことアルパカ」というギャグはこの座談会でも大好評でしたが、とうとう「アルパカ」がタイトルになりましたね！

皿：よしりん辻説法は「ギャグを前面に推して行こう」というのが明確になった感じですね。

え：アルパカからの武田鉄矢には笑いました(笑)

カ：実は私、ライジングのQ&Aコーナーで「よしりん先生は武田鉄矢のことをどう思ってますか？」と質問してみたかったんですよ。

皿：よしりん先生も、武田鉄矢も、福岡県ですよね。

カ：同郷なのに一度も話題にしたことがないから、何でかなあと思ってたんです。

え：何か触れたくないのかなあ？

カ：「昔、女を取り合った」とか、色々想像してました(笑)

皿：以前にも「101回目のプロポーズ」をギャグっぽく取り上げたことはあった気がしますよ。

カ：あれれ、そうでしたか。

皿：今回も「よしりん語」のギャグがたくさん登場しましたね。レギュラーになってるギャグも増えましたし。

カ：それにしても「アナヒラキシー将校群」の発想は凄い！ 流石、よしりんオリジナル。「あっ、この発想、悔しい！」と思っちゃいますね。

◆◆◆

カ：今週のよしりん辻説法を読んで、橋本聖子に関して描かれていました。橋本聖子の「キス強要」なんて「体育会系のノリ」ですし「パワハラごっこ」みたいなもんじゃないですか？それに女が男にしたことですから、単なる笑い話だと思います。

皿：ん～。それはどうなんですかねぇ。めっちゃ嫌な女からされたら、引きずりますよ。

カ：え～、引きずるかな？私はそんな男はダメだわぁ。そんなの「ネタになる」ってだけの話じゃないですか。「うわあオバハンに無理やりキスされたでぇ」って笑いのネタになるだけの話。

皿：ネタになるレベルであれば、それで終わるかもしれないですけど、それでもしばらく言うと思うんですよ。最悪や～！って。

カ：女からのセクハラであっても「ホテルに呼び出された」とかなら、それは全然笑い事じゃないです。だけど「年上の女の人が公衆の面前で無理やりチュー」なんてのはコントだと思いますよ。男が未成年でもあるまいし。ただ男が同じことを女性にしたらセクハラとかいう以前に全然「笑えない」わけです。この「笑えるか、笑えないか」は大きな境界線です。確かに「女のセクハラはOKで、男のセクハラはアウト」と言えば響きは悪いし、理屈にも合わないですが、それが庶民感覚の現実だと思いますし、男女平等や女性の地位向上とは別問題だと私は思っています。

皿：以前に橋本聖子が、浅田真央に対して、安倍晋三とのハグを強要した件についてはどうですか？

カ：私はあの時の動画を見ましたけど、あれで橋本聖子をワルモノにするのは気が乗らないです。橋本聖子はサービス精神で絵になる写真を残したかったんだと思います。マスコミ向けに話題にすることも仕事の内なんでしょう。しかし予想以上に真央ちゃんが嫌がっていたから「こりゃ無理強いはできないな」という空気にはなっていたんです。ところが羽生結弦くんが「僕が安倍首相とハグしたら、真央ちゃんもしなきゃダメだよ」って言ったんだから(笑)

皿：カレーさんが言う通りの流れだとしたら羽生結弦は最悪ですね。

カ：いやいや、羽生結弦くんとて、和気あいあいの雰囲気の中でのサービス精神だったと思いますよ。

皿：うーーーん。男だって、おっさんにハグされるのは嫌だけど、若い女性の場合はもっと嫌でしょう。別次元なくらい。

◆◆◆

カ：今の話をコクハラに絡めて言うと、確かに「告白したら今までの関係がギクシャクして仕事に支障が出る」っていうんだけど、そりゃ出ますよ。職場に関わらずクラスメートであったり、部活動の仲間であったり。告白するってすごい「賭け」じゃないですか、する方もされる方も。ギクシャクはする、ストレスにもなるだろう。人間関係は告白を境に変わってしまうかもしれない。しかし、それが人生じゃないですか！

皿：うーーーん、えみりんさんはどう思います？

え：まず「コクハラ」という言葉ですけど、何で告白したらハラスメントになるんかなってビックリしました。学校とか職場って、常に接していたらそういう恋愛感情が生まれてもおかしくないし、コクハラとか言ってる人たちって、一体どういう風に恋愛とか始めるんかなあって思いますね。恋愛は合コンとかそういう場所から始めるもので、それ以外の普段の場所では嫌ってことなのかな？

皿：なるほど。この場に参加したらそういう流れになりますよ、と、設定した場じゃないとダメってことになるんですかね。コクハラとか言ってる人達からしたら。

え：告白されたから性的な関係を望まれているって、そう思う方が短絡的過ぎると思いました。

カ：この絵が一番面白かった！「あたしのオッパイ吸いたかったのね？あたしのアソコを大きなイチモツで突きたかったのね？いやらし～～～～っ」って言ってるけど、こいつが一番いやらしいよね（笑）

え：ハラスメントと感じるかどうかは、性欲とは全く別のことも含まれてると思うんですけどね。

カ：なるほど。

え：「コクハラなんて言う女なんか、一気に醒めて嫌いになればいい。」ってコマがあったけど、そういう自意識過剰過ぎる相手だったら、一気に醒めるんやないかなって思いました。

カ：「コクハラ」という言葉を使っている時点で、もう「敵意」を感じます。そんな女とは二度と関わりたくもない。

え：相手によるんちゃうんかな？変な気持ち悪い相手から告白されたら「コクハラ」やって思って、カッコいい相手からやったら「いや～嬉しいわあ」やろ？勝手やねん、そんなん。

カ：そうそうそう。身勝手なんだよ。

皿：「※ただしイケメンに限る」っていうやつですよね（苦笑）

カ：俺、「コクハラ」って言葉を使う女は心底嫌やわあ。たとえどんな男だろうと「自分のこと好き」って言ってくれてる人に対して「コクハラ」と敵意を向けるのはすっごい嫌な女やわ。もし「コクハラされた」っていう会話を聞いたら、俺はもうその女大嫌いになるわ。「おまえのこと好きやって言ってくれてる男やんけ！」って言いたいな。でもその男がストーカー気味だった場合は別やけどね。もし告白してきた相手が上司だった場合は、キツイのはキツイだろう。断りづらい上司から真剣に告白されたら、そら大変やろなあと思います。

皿：権力を使って交際を迫るってことですか？

カ：いや、そこまではいかなくても、たとえば取引先がすすめてきた縁談でお見合いすることになったりとか。

皿：まあそういうことは結構ありますけど、日本ならではという感じですよね。もしアメリカ人なら意思表示ははっきりするでしょうからね。NOはNOと。そもそもアメリカに「お見合い」の文化がないかもしれないですけど。

カ：確かにアメリカではそうかもしれないですね。だから「告白されたらストレスになる」という気持ちは分かります。もしかするとハラスメントに匹敵するくらいのストレスだってあるかもしれない。でもね、そんなもんも、人生の一部やって！ もし告白を断ったことで不利益を被ったとか、仕事を干されたとかがあれば別の話だけども、そこまでには至らないストレスならば人生の一部として引き受けろよと言いたくなりますね。

◆◆◆

カ：コクハラのシミュレーションとして、もし親友と思って付き合っていた男に告白されたらどうでしょうか？ 親友の男から「男性として好きです」って言われたら。つまり同性愛を告白されたらどうするかってことです。これはかなりキツいでしょ？

皿：そりゃメッチャキツいなと思いますけど（苦笑）

カ：私もありえないくらいキツイと思うけど、だけど相手が真剣に言って来るのなら、こっちも真剣に断りますよ。そのことで、人間関係はギクシャクはするでしょうが「あ～、でも、これも人生か」って思えばいいんです。

え：それって、別に同性同士に限らず、男女であっても、ずっと親友と思っていた友達から、そういう目で見られてたって分かったら、同じ気持ちちゃうんかな？ギクシャクするんとちゃうんかな？

カ：私もそうだと思います。受ける衝撃の強さを表現するために、同性愛を例えで出したわけですが、もちろん男女間の友情や愛情に関しても同じことです。青天の霹靂は人生でありえるシチュエーションです。ただし、急に触ってきたり、襲われたりしたら、それは絶対にアカン話です。

え：それは犯罪だと思います。

カ：その通りです。つまり法に触れるようなことはアウトですが、告白されるくらいなら、しばらくメシが喉を通らないくらいヘコむかもしれんけれども、それくらいは引き受けろっていう話ですよ。

皿：そこら辺のグレーゾーンになるところは、人によって「ここまでは許容できる」という線引きが違ってくると思うんですよね。物凄いグレーゾーンが狭い人もいれば、結構広くとっている人もいるし。

カ：そうなんだろうなあ。ちょっとしたことで何やかんや言う人は、きっとグレーゾーンが狭いんやろな。

皿：正直、こうして話し合ってみると、自分の方がカレーさんよりもグレーゾーン狭いと感じましたからね（苦笑）

カ：私がガサツなんだと自覚はあります。そこは気を付けなきゃ人を傷つけてしまうでしょうね。ただ今の世の中は「狭い方」に合わせられて、いささか窮屈です。

皿：確かにそこが問題なんですよね。発言全文を通して読んでも何の非もない森喜朗がよってたかって叩かれまくっているこの現状はおかしいですよね。

カ：日本の社会というのは、一定期間でスケープゴートを求めているんです。森喜朗は、気の毒なことに、そのスケープゴートに選ばれてしまったということですね。でも「森喜朗死すともスケープゴートは死せず」で、この社会はバッシングされる人物が定期的に現れる仕組みになっています。この次も必ずバッシングされる人物が現れます。いまだに日本人の中には八つ墓村的な感覚がひそんでいるからなんでしょうけどね。

◆◆◆

え：「男まさり」なんて女性に言ったらセクハラ」「おしとやかもセクハラ」って、ホンマにそうなんですかね？

カ：「おしとやか」って誉め言葉ですよね。

え：何か「決めつけ」みたいな感じなんかな？

カ：あ～、そう言われれば、そう感じないこともないです。

え：「おしとやか」って女性らしいということなんやろうけど、それを良いことだと決めつけてんのがアカンのかな？

カ：「一つの価値観を前提にした誉め言葉」だからアカンのかな？そういえば「おしとやか」という言葉は男性に対しては使わない言葉ですね。

え：男の人に対して、これに相当するような言葉は「草食系」っていう言葉になるんかな？

カ：う～ん、まぁ、遠からずだね。

え：「男まさり」っていう言葉も、女の人はおしとやかじゃなきゃいけないという価値観の元に出てきているような気はしますね。

カ：確かにそれはそうですけど、しかし「おしとやかじゃないとダメだ」なんて一言も言ってないのにね。

え：その前提とされている価値観自体が嫌なんかな？

カ：そうだと思います。まるで価値を強要されているかのように過剰に反応しているから「セクハラ」と思うのでしょうね。そのように思ってしまう人にとってはそれが「事実」だから反論のしようがないわけです。だけど本当のところは「おしとやかと言われても嬉しくないわって思えばいいだけの話」なんですよ。

皿：これは表現が息苦しくなっているということに繋がると思うんですけどね。

え：そうですね。その通りですね。

皿：漫画・アニメ・ドラマ・映画、音楽、全部そうですけれども、「この言葉はいけない」「この言葉はダメだ」「こういう言い回しは使っちゃいけない」ってなったら、どういう風に表現したらいいのか・・・もうかけなくなるじゃないですか。禁止語みたいなものがあっても、時代劇とか、明治・大正・昭和の初期の話とか、その時代は普通に人々が使っていたような言葉も、今の表現規制にひっかかって使えないとなると、物凄く不自然なやりとりに改悪されてしまうじゃないですか。

カ：「おしとやか」とか「男まさり」という言葉がセクハラに認定されたとして、舞台が昔のドラマや映画でも使用禁止になったりするんですかね。がんじがらめの表現規制に社会の方もどんどん引っ張られてしまう。

え：歪な社会ですよね。不健全やと思う。

今回採用された

創作よしりん語

ダックス憤怒～～～！！（パート６）

※ 漫画の掲載は、小林よしのり先生の許可を得ております。著作権者の許可無しの転載は禁止されております。

考案者：カレーせんべい

《考案者の解説》

ダックスフンドになって憤怒するよしりん語。

タンチョウな生活を繰り返すだけ・・・

（パート３）

※ 漫画の掲載は、小林よしのり先生の許可を得ております。著作権者の許可無しの転載は禁止されております。

考案者：カレーせんべい

《考案者の解説》

国の天然記念物で旧1000円札に描かれてきたタンチョウの姿で、単調な生活を嘆くよしりん語。

そんなことアルパカ？（パート６）

※ 漫画の掲載は、小林よしのり先生の許可を得ております。著作権者の許可無しの転載は禁止されております。

考案：完壁主義者

イラスト：たこちゃん

《考案者の解説》

常識では考えられない出来事が起こると、アルパカになる。

馬車いってじゃないよ～～！

（パート３）

※ 漫画の掲載は、小林よしのり先生の許可を得ております。著作権者の許可無しの転載は禁止されております。

考案者：カレーせんべい

よしりん辻説法

感想座談会の一覧表