≪解説≫ 新型コロナの休業手当未払裁判のポイント

  

SR (月曜日, 02 5月 2022 12:03)

 

労基法の場合は使用者・労働者の関係で、使用者判断で休業させる場合は平均賃金の60%補償(暦日で平均にする関係で実際には50%程度)になります。

 

休業要請があっても「要請に応じるかどうかは使用者判断(休業補償必要)」というのが労基署・労働局のスタンスでした(机上の空論ですよね)。

 

シフト減(これが休業かどうか)に対する労基署スタンスですが、2パターンに分かれました。

・シフトに入っていない(労働日ではない)以上、休業にはならない。

・働くべき日にシフトに入れないのであれば休業。

 

この点、労働契約において「週4日シフト」など明確になっているかどうかや、過去の働き方(何年も週5日で働いてきた)によって判断が分かれそうです。

 

 

労基法ベースに争うとすれば実質50%程度の休業補償で、ここを勝ち取ると休業支援金は返金になります(休業支援金の方が手厚いケースがほとんどだと思います)。

 

民法(536条2)であれば、債権債務という関係で、「債権者(会社)の責めに帰すべき事由によって債務(労働)を履行する事ができない場合、債権者は反対給付(賃金支払い)を拒むことができない」となり、100%支給になり得ます。

 

パートタイム・有期雇用労働法で、通常の労働者との間における不合理な待遇、差別的な取り扱いが禁止されるので、正規職員だけ休業補償という事であれば、この点も争点になると思います。

 

シフト減が休業かどうか。

休業だとして補償が必要かどうか(会社の責任かどうか(労基法上・民法上))。

正社員だけ補償する事が差別的取り扱いかどうか。

この辺りがポイントになると思います。

 

 

加害者・被害者という関係性ではなく、労基法上の判断、契約(債権債務)の視点になるかと思います。

 

 

最期に1点、訴訟にまで発展するのは感情絡みのケースも少なくないと思います。

私も気持ち的には「社会全般の企業は被害者」と思いますが、個別ケースにおいては「コロナ休業は爆発のきっかけ」でしかないかもしれません(日常的に非正規職員を軽く扱っていたなど)。

 

この場合、爆発した労働者に対して「企業も被害者だし」という見方はしない方が良いかもしれません。

 

社労士の視点からでした。

 

(管理人カレーせんべいのコメント)  

 

SRさん、大変分かり易く教えて頂き、ありがとうございます!

 

私は無知ゆえに、思い違いをしていたようです。

 

休業手当は法定な義務が発生しており、未払いは「違法」の可能性があるわけですね。

 

それならば裁判で訴えるのは筋ですし、さらには「コロナ人災の不当性」を世の中に問うことにすら繋がる有意義な出来事になるかもしれません。

 

ようやく理解できました。

 

【関連記事】

 

◆4月25日付:休業者「約600万人」、休業支援金「約2770億円」 ~コロナ禍がもたらした労働者の厳しい現実~

 

 

◆4月24日付:≪告知≫ 新型コロナの休業手当未払で裁判


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コメント:カレーせんべい

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コメント:カレーせんべい

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コメント: 3
  • #1

    SR (木曜日, 05 5月 2022 00:08)

    カレーせんべい様

    コメントを取り上げて頂き有難う御座います。
    労働者再生機構様の投稿に、以下の記載がある事に気付きました。
    ---
    【訴訟の概要】
    事件名 地位確認等請求事件(※請求内容には休業手当を含んでいます)
    事件記録符号 さいたま地方裁判所令和3年(ワ)2668号
    請求額 約270万円(※労基法114条に基づく付加金の請求を含みます。)
    ---
    労基法上の休業手当が争点の様です。
    「労基法114条に基づく付加金」なのですが、休業手当等を支払わない使用者に対して、裁判所が”休業手当等に加えて”命ずる金銭の事です(金額は休業手当等の未払金と同額で、懲罰的な意味合いになります)。
    金銭はもちろんですが、懲罰の方が主の様な気もします。

  • #2

    SR (木曜日, 05 5月 2022 10:35)

    すみません。
    >金銭はもちろんですが、懲罰の方が主の様な気もします。
    「訴訟の目的は」が抜けてしまいました。

  • #3

    労働者再生機構 (木曜日, 05 5月 2022 20:38)

    補足です。法律雑誌「ジュリスト」2022年3月号において、明治大学大学院教授の小西康之氏が「新型コロナウイルス感染拡大による売上減少に対応する休業中の休業手当請求」を認容した判決について記事を執筆されております。
    ラブホテルの労働者が退職後に(新型コロナの影響による)休業手当等を請求した事案であり、令和3年11月に東京地裁で休業手当の請求を認容する判決が下されております。
    ジュリストは電子書籍版もあります。電子書籍を買って小西氏の記事を読みましたが、休業手当について考えるにあたり、非常に参考となる記事ですので、ご参考にしていただければ幸いです。

    ↓「ジュリスト」記事
    http://www.yuhikaku.co.jp/jurist/detail/020819

    ↓この訴訟の判決文が掲載されているブログ(岡本法律事務所)
    http://blog.livedoor.jp/ok_law/archives/56609438.html