アフリカの野武士

 

ハックスレーの

ゴー宣いきもの図鑑 

第18

アフリカの野武士 

エボシクマタカLophaetus occipitalis。

 

全長・53〜58センチ。

体重・雄0.9〜1.3キロ、雌1.3〜1.5キロ。

翼開長・112〜129センチ。

サブサハラアフリカに分布。

 

本種は長い冠羽と褐色の羽毛を持ち、雄は脚が白く、雌の脚は褐色をしてます。

雄の冠羽は雌よりも長く、虹彩は幼鳥時は白いが、年齢を重ねるごとに黄色味を帯びてきて、成鳥ではオレンジ色になり、顔つきを非常に鋭く見せます。

本種は齧歯目を主食とし、ある個体ではこの動物が食事の98%を占めていたそうです。

他の猛禽類やフクロウと言った鳥類、爬虫両生類、魚類も捕まえ、ある文献によれば果実を食べることもあるそうです。

待ち伏せが主体で、見晴らしの良い場所から眼下をくまなく探し、獲物を見つけたら急降下して襲いかかり、爪にかけます。

口はフクロウみたいに深く裂けており、捕らえた獲物を丸呑みしやすい構造になってます。

繁殖の季節は獲物の多い雨季に行われることが多く、雄の騒々しい空中でのディスプレイで幕を開け、急降下や水平に揺れるような飛び方をするそうです。

つがいは森の外れにある木の樹冠の中程に枝を使って巣を作りますが、他の猛禽類の古い巣を再利用する場合もあります。

産卵数は1〜2個。

抱卵期間は42日で雌が行い、雄は雌の元に餌を運び続けます。

孵化した雛は53〜58日後に巣立ちを迎えますが、その後もさらに2、3カ月は親鳥をあてにしながら生活します。

本種は個体数が多い上、環境適応力が強く、開拓地やプランテーションでも観察されているみたいです。

さらにネズミを捕まえてくれることもあり、農民たちからは好意的に受け入れられているそうです。

日本には生体が3個体、剥製はこの個体のみです。

 

参考文献

※世界一美しい鷲の図鑑・株式会社エクスナレッジ

※動物たちの地球16・朝日出版社




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コメント: 1
  • #1

    和ナビィ (火曜日, 13 10月 2020 20:38)

    九州ゴー宣道場ご参加お疲れ様でした。ここでも登場・紹介されたワシの中のワシを携えてのご参加、あっ、あのダルマワシだ!とわかりました(^-^)9。
     えみりんさんが描かれた「ゴー宣いきもの図鑑」の肖像の雰囲気そのまま☆のハックスレーさんでありました、お目にかかれて嬉しかったです。

    「アフリカの野武士」のワシ、映画「椿三十郎」の風貌を思い出しました。
     鳥の中でも猛禽類は独特の魅力があり、孫達(男)の関心も最も高いのです。鋭さ・勇猛さ・誇り高さ・襲い掛かり喰っちまう容赦無さ・・・;;。

     図鑑を見せたら「わっ!すげー」と飛びついて読んでいました。下の子(3歳)は中でもハヤブサが大好き。どうしたわけか最初に「ハブヤサ」と覚えてしまい何度訂正しても「あっ、ハブヤサだっ かっこいい!」です;。
     夜、ごくたまに前の林でフクロウの声を聞きますが、この辺りでよく見られるのはトンビばかりです。