· 

赤根智子著「戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない」

 

投稿者:トマトさん

  

数年前まで「国際法」の存在さえも知らなかったのですが、ICC(国際刑事裁判所)所長の赤根智子さんに関するニュースを目にする機会が増えるにつれ、もう少し詳しく「国際法」や「ICC」について知りたいと思うようになりました。

 

2023年7月27日 日本経済新聞

「ICC赤根裁判官を指名手配 ロシア、大統領逮捕状で」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB27A9T0X20C23A7000000/

 

 

2025年2月8日 読売新聞オンライン

赤根智子ICC所長、トランプ氏の大統領令を批判…「司法機能の政治化を断固拒否」

https://www.yomiuri.co.jp/world/20250208-OYT1T50136/

 

 

そこで、赤根智子著「戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない」を読んでみました。

https://amzn.to/4c3FOrh

 

 

知らなかった事ばかりでしたが、平易な言葉で綴られていて、最後まで興味深く読み進める事ができました。

 

権力者から睨まれる可能性もある職位にありつつも、淡々と毅然と業務を遂行していく姿に、本当に勇気のある方だと感じました。

 

実際に、世界の権力者であるプーチンにもトランプにも、名指しで、もしくはICCへ制裁を加えられており、想像するだけでも怖いです。

 

匿名でプーチンやトランプを非難するのとはレベルが違います。

 

自分には何もできないのですが、せめて本を宣伝して応援の気持ちを表したいと思い投稿しました。

 

 

と、ここまではいつか投稿するつもりで下書き保存していたのですが・・・

 

2026年2月28日に、トランプとイスラエルがイランを大規模攻撃して、ますます国際法が、ICCが、風前の灯になってしまったような気がして空恐ろしく感じます。

 

2026年2月28日 朝日新聞

「米・イスラエルがイラン攻撃、生徒ら死亡 イラン反撃、周辺国に拡大」

https://www.asahi.com/articles/ASV2X231WV2XUHBI03GM.html

 

 

それから、この本の中では、日本の法整備に大きな欠陥がある事も指摘されていました。

 

 

現在の日本の法制度では中核犯罪( ①ジェノサイド犯罪、②人道に対する犯罪、③戦争犯罪、④侵略犯罪 )に対処できない、刑法だけではまったく対応できない、とのこと。これも大きな問題だと思います。

 

 

その部分について記載されている個所を引用します。

 

「たとえば、多くの市民が殺される戦争犯罪が起きたとします。刑法では、個々の殺人にしか焦点を当てることができません。本来、戦争状態にある社会全体を視野に入れて、これに責任がある者の罪を問わなくてはならないのに、それができないわけです。

(中略)

日本と異なり、ヨーロッパを中心とした多くの国では、中核犯罪の大部分について国内法に処罰規定を定めています。」(p.200~201)

 

 

最後に本の中で特に印象に残った部分を引用します。

 

「何より、ICCの存在は、事件の被害者たちにとって希望の灯りとなってきました。もちろん、裁判が行われ、その犯罪に責任がある者が罰せられたからといって、彼ら・彼女らの悲しみ、苦しみが消えてなくなるわけではない。しかし、自分たちの被害が放置されることなく、しかるべき扱いを受けるということは被害者やその家族にとって極めて重要です。人間の尊厳を守るために、私たちはこれからも活動を続けていかなくてはならない。」(p.116)

 

「悲劇は21世紀に入っても続いています。私たちの活動には、戦争の惨禍などに苦しむ世界中の被害者たちの希望が託されていることを忘れないでほしい。この人たちの希望の灯りを消してはならないのです。」(p.209)

 

 

(カレー千兵衛のコメント) 

 

 

「中核犯罪」という言葉を初めて知りました!

 

そのこと自体が、私自身が平和ボケである証左ですね。

 

そして、それが日本の法の不備に繋がっているような気もします。

 

 

人類が滅びずに進歩し続けるとすれば、

 

「国際法」という弱弱しい灯を、絶やさずに守らなければならないですね。

 

 


↓(広告)↓


コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    和ナビィ (月曜日, 23 3月 2026 10:41)

    プーチン、ネタニヤフ、そしてトランプ、平然と国際法を破って、いや「そんなものは無い・私には要らない」程のふるまいが重なっていくのを目の当たりにしています。品性のかけらも無い。懸念・異を唱える者は側近でも(だからこそ)更迭したり、いつの間にかいなくしたり・・。

     「国際法」は急に得られたものではなく、物凄い規模の犠牲、そして破壊の歴史を経ながら、それこそ匍匐前進のように“にじり進んで”きているものだと察します。強固な常識感覚を携えかつほぼ丸腰で。

     以前、この方を取り上げた番組を観たことがあります。トマトさんが仰るように「権力者から睨まれる可能性もある職位にありつつも、淡々と毅然と業務を遂行していく姿」です。ほっそりとして物静かな日本人女性、そして動じない強い芯を感じました。ほんものの勇気。