· 

是川夕『ニッポンの移民ーー増え続ける外国人とどう向き合うか』

 

投稿者:ポコ太郎さん

 

是川夕著『ニッポンの移民ーー増え続ける外国人とどう向き合うか』を読みました 

 

 

今回の衆議院選挙でも各党が公約に上げている、大きな選挙の争点であり、目の前の問題なので実情を知りたかったからです。

 

本書は日本の移民政策と現状をデータに基づいて解説する書で、また日本社会が直面する課題と未来像を冷静に考えるための基礎知識がまとめられていました

 

 

しかし、移民をめぐる不安を整理しているものの、読後はモヤモヤ感もあり。

 

少子高齢化により、労働力不足は今後さらに深刻化しており、介護・建設業・製造業・農業など、すでに外国人なしでは成り立たない産業が増加する中、どのようなかじ取りが必要なのか考えさせられました。

 

またその反面で、統計データに上がってこない(と思われる)川口市のクルド人問題、各地のイスラム教問題(ムスク建設や公園などにイスラム人が大量に集まるなど)、大阪が特に顕著ですが中国人大量移住問題等で近隣住民に不安が広がっていることも事実

 

 

世界中の大都市は、ある一定の人口増加を迎えると、一転して減少に向かいますが、理由は文化の違う外国人コミュニティによる治安悪化が発生するためと言われています。

 

そういったネガティブなことにはほぼ触れていない不満足な読後感でしたので、この問題の‘入門書‘くらいの位置づけでしょうね

 

 

 

●本書のざっくりとしたポイント:

 

1. 日本における移民の現状:

・2070年には人口の約10%が外国人になるという推計

・日本は「移民政策がない」と言われがちだが、実際には永住型労働移民を多く受け入れており、国際的には開放的な国と評価される側面も

 

 

2. よくある誤解への反論:

・「仕事が奪われる」「治安が悪化する」などの不安に対し、データを用いて冷静に検証

・移民受け入れの背景には少子高齢化による労働力不足

 

 

3. 日本型の移民受け入れ構造:

・欧米とは異なり、「技能形成を通じた永住」が特徴

・高学歴の長期滞在者が多く、介護・看護など特定技能制度の役割も大きい

 

 

4. 今後の課題:

・排外主義の台頭や制度の不備など、社会的な緊張が高まる可能性

・「意図せざる結果」として制度が形成されてきた歴史を踏まえ、持続可能な政策の必要性を指摘

 

 

本の帯には≪「仕事が外国人に奪われる」「マンションが買えないのは外国人のせい」「外国人が日本の社会保障を受けられるなんてずるい」「外国人が来ると治安が悪くなる」といった誤解と不安を取り除く≫とありますが、このうち本書で正面からきっちりと答えているのは、「外国人が日本の社会保障を受けられるなんてずるい」に対する『健康保険「タダ乗り」の懸念」』だけで、他の「誤解と不安」については、きちんと正面からは答えていないようです。

 

 

これって、コロナワクチンの時に見たデジャブ感に溢れているのですけど…

 

 

(カレー千兵衛のコメント) 

 

 

増え続ける外国人に関して「誤解と不安を取り除く」というキャッチコピーは秀逸ですが、「看板に偽りアリ」でしたか(;^ω^)

 

 

例えば、ちょっと良いホテルに泊まってみても、従業員は外国人が多いですね。

 

言葉の壁もあるから、どうしてもサービスは落ちる。

 

もしも日本人を雇うと、給料が高いので、その結果、ホテル代も上がるということでしょう。

 

いや、そっちの方がいいけどな!

 

大阪名物の「かに道楽」でも外国人の従業員が多くて、たどたどしさにテンション下がります。

 

 

「外国人労働者を雇うことでモノの値段を下げること」が、

 

必ずしも社会のプラスになるとは限らないと感じます。

 

 

 

一方で、ポコ太郎さんのおっしゃる通りで、

 

「介護・建設業・製造業・農業など、すでに外国人なしでは成り立たない産業がある」という現実を見れば、やっぱり「増え続ける外国人」と向き合う必要がありますね。

 

 

少子化という現象自体が「国家の行き詰まり」だと思います。

 

そう考えると、「少子化問題よりも重要な政治問題は無い」のかもしれませんね。

 

 

 


↓(広告)↓


コメント: 8
  • #8

    ポコ太郎 (金曜日, 15 5月 2026 22:32)

    ♯7 牛乳寒天さん

    今、自分の投稿をボーッとみてたら、牛乳寒天さんからの投稿が目に止まり…

    ニッポンの移民と齋藤ジンさんの本も読まれたのですね❣️素晴らしい❣️スゴい❣️
    ありがとうございます

    変な自論ですが、賛否ある本が読み応えあるといつも思ってます。国論を二分するような本ならワクワクします。だから、反対意見の本も当然読みます。また、本ならいつでもどこでもすぐにパッと開いて対応できる、デジタルよりも瞬発力がある最高ツールだと思ってます
    その時感じたことを書き込んだり、納得いかなかったら戻ったり、自由自在の楽しみ❗️

    自分自身、あまり「これはこれ」的な思想や思い込みの枠がないので、すぐに人の意見に流されてしまうのがタマニキズなんですけどね

    また面白そうで感奮興起、知的興奮の書があればご紹介させていただきます

  • #7

    牛乳寒天 (日曜日, 03 5月 2026 17:17)

    読みました。
    外国人絡みの不穏なニュースを観て、自分の生活圏でも外国人が増えていく中で、漠然とした不安に駆られていたのですが、それを少し払拭できました。
    長きに渡る移民に関する政策がしっかり機能して現在に至っているのがわかり、日本の政治を見直せました。(現代の政治の劣化には不安しかないけれど)人不足の所に来ている事、移民としての来日条件が確立されている事で、他国のような混乱はないだろうという見立てに安心感がありました。
    とはいえ、外国人の受け入れに対する政策が、ほぼ末端の地域任せだったり、実際の職場で円滑なコミュニケーションが取りづらかったり、難しさを感じる場面は多々あります。また、「移民はいらん」という政策を掲げている政党もあり、ここでも日本の劣化を感じてしまい、将来への不安があります。
    とりあえずは本を読み、冷静に現在地を知れて良かったです。

    齋藤ジン先生の著書も読みました。図書館の予約で約1年後に順番がきました。
    難しい内容ですが、わかりやすく柔らかな文章表現で、心の構えが和らぎ、なんとか読了できました。心に折り合いつけ、経験や見識を深めつつ道を切り拓いてきたご様子からもお人柄の良さが伝わりました。
    過去30年の認識ですが、アメリカから見たらこういう見立てになるんだと目からウロコでした。アメリカに経済ズタズタにされた感もありましたが、全体の雇用を守ろうとしたから時代から取り残され、成る程と思えたし、耳の痛いお話でした。これからはまたアメリカにゲタ履かせてもらえるから…というのも説得力がありましたが、希望の光以上に主体性のない我が国の力の無さも実感しました。(ジョジョの、テーブルの上のナプキンを想いました)

    神功皇后論を併読していたので、1ターン読み切った所で返却期限となり、昨日返してきました。もう一度読みます。また予約したら30番目でした。流石にもう買おうかな…。

    良書をご紹介いただき、ありがとうございました。

  • #6

    御新茶磨 (金曜日, 13 2月 2026 17:59)

    少子化こそ令和の国難、皇統断絶を除けば最大の政治課題であるべきですよね。

    データでは、年収200万以下の結婚率は2割弱、700万なら8割と明確に出ているのですから、対策は、非正規雇用を含め「結婚できるだけの甲斐性の無い男を減らす」に尽きます。

    でもこれが難しいのよねー。既婚者は、子育て支援に重点を置きがちだし、低所得の既婚者は自分も結婚できたのだからと所得以外の原因に目を向けがちだし。低所得男性の解消に向けて富裕層や大企業の内部留保を振り向ける施策には動かないのよねー。

    夫婦の儲ける子供の数は2.3人から2.1人に減っただけなので、子育て支援で元に戻すことも無意味ではないけど、結婚減に手を打たない以上焼け石に水です。

    ガン(格差拡大による結婚難が原因の少子化)患者の水虫ばかり治療しているうちにガンは着々と進行し、国家の危機が迫っている図ですな。

  • #5

    ポコ太郎 (月曜日, 09 2月 2026 12:23)

    ♯4 おおみやさん、ありがとうございます

    「体感治安」、なるほどです。治安がいいか悪いかは、ニュース記事に影響されることもありますが、基本的には体感ですもんね。

    ボクの近所でも、民泊が増えてきており(すぐ近所にはないけど)、早朝に白タクの疑いのある車(ナンバープレートが緑ではなく白色)が大量のスーツケースを引きずった旅行客みたいな団体を迎えにきているのをよく見かけます

    まと、お友だちの家のすぐ隣が民泊で、ゴミの不法投棄や、夜中の大声で困っているとの声もあり

    これらは体感ですもんね!

  • #4

    おおみや (土曜日, 07 2月 2026 12:48)

    ニューズウィーク日本版の1月20日発売号ではこの是川夕氏をメインとして特集記事が組まれておりました。そこに求めている答えが存在するかどうかは別として、
     
    この人以外でニューズウィーク記者以外の名前では
    霧島蓮(エコノミスト)
    木村幹(神戸大学大学院国際協力研究科教授)
    奥貫紀文(昭和女子大学人間社会学部教授)
    の名がありました。この辺りから検索していくと見識の精度が上がる機会となるかも。ニューズウィーク編集部の意向に沿っている学者さんという可能性もあるでしょうけど、皆様であればそこを疑いながらでも読んでいく力量は十分にあると思います、よろしければ。
     記事の中で私がひっかかったのは…「体感治安」というキーワード。これを備えて改めて周囲を見てみるのも心身の健康維持に資するかと思います。

  • #3

    ポコ太郎 (水曜日, 04 2月 2026 21:31)

    和ナビィさん、ありがとうございます

    https://note.com/yoshirin_k/n/nc77a3d03e949
    1. ゴーマニズム宣言・第593回「移民が怖いか?」
    を拝見しました。なるほどと思いましたが、よしりんさんは外国人が日本に住みつけば、日本人の文化に染まると言われますが、敬虔なイスラム教信者が本当に「日本人」になるのか疑問です。また、長野冬季五輪のときの聖火リレーの際のチベットに対する中国人の暴動(ゴーマニズム宣言にも描かれていました)を踏まえても、本当に日本人になるのかは疑問ですね

    斯くいうボクも半信半疑なので、これからもウォッチしていきます

    「二宮尊徳・忘己利他」いいですね
    こないだ「忘己利他」をどこかで書かせていただきました。これって、京セラの故・稲盛和夫さんがよく言ってた言葉なんです

    読書は不易の古典なんかが読み応えありますが、流行も読んでおかないと、時代に取り残されますもんね。先ほどトマトさんご推薦の「混迷の国ベネズエラ潜入記」を読了しました。めちゃ面白かった〜
    移民問題も、この本(ニッポンの移民)のような論考本と、ベネズエラ本のようなルポ・ノンフィクションの両方をバランスよく読まないと本当の姿、俯瞰した様子は見えない気がしますね

    今から、来月の読書会課題図書 モーガン・ハウセル著「The art of spending money」を読みます。投資やお金を増やす本はごまんとありますが、一度きりの人生でお金をどう使うべきか?という本です。お金の使い方は、人の背景や育ちなどに左右されやすく、納得のいく使い方を学ぶ本のようです

  • #2

    和ナビィ (水曜日, 04 2月 2026 09:31)

    追伸
     ポコ太郎さん、トマトさん、このサイトで紹介して下さったご本は、その時代・時の流れ・現に起きている事・・などに鋭く繋がっていて興味が湧き、家でも話題になって面白いです。

     「目先の損得・もう懲りた;;」でなくて「二宮尊徳・忘己利他」が無意識下に流れている国民性?のようなものを感じることがよくあります。日常の中でも、ふとした出来事や遣り取りの中にも。  そんとく・もうこりたのダジャレでしたー。

  • #1

    和ナビィ (水曜日, 04 2月 2026 00:47)

    2月3日。あ、節分ですね。豆まきの掛け声から連想が広がります。家(うち)に訪れてほしい「福」って何なのか。避けようとするものは何なのか。----「家」は将来どうなっていくのか・・と。

    ご紹介、今回もありがとうございます。丁度2月3日発行の「ライジング」に肩を掴まれて揺さぶられる思いをしつつ家族で読みあったばかりのタイミングでご投稿を読みました。「考えるのを止めない」意味を改めて示されているようです。

    https://note.com/yoshirin_k/n/nc77a3d03e949
    1. ゴーマニズム宣言・第593回「移民が怖いか?」
    2. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第388回「見えない《人手不足》と《外国人排斥》の誤解」

    >少子化という現象自体が「国家の行き詰まり」だと思います。(カレーさん)

    本当にその通りです。しかし少子化はどう考えても止めようもない状況にすでになってしまっています、身の回りを見ても全く。