投稿者:ポコ太郎さん
「昭和人間のトリセツ」の読書感想文(駄文)がビミョーに好評のようなので、調子に乗っちゃって、他の本もアピります!この本はガチで読み応えありました!!
冨山和彦著「ホワイトカラー消滅」
今の時代は人手不足とよく言われていますが、少子高齢化による深刻な人手不足に反して、実はDX化によるグローバル産業における急激な人余りが同時に起きつつある日本社会。
人手不足なのはローカル産業、エッセンシャル産業などが対象です。
しかし、これまでの常識にとらわれたホワイトカラーは生き残る選択肢がほとんどなくなっていくと著者は仰っています。実際、複数のグローバル企業は、黒字決算であるにもかかわらず、多くの従業員のリストラ案を打ち出しています。
この流れは、これまでの大量生産モデルの終焉とローカル産業の人材不足というギャップが国内で同時並行するため、激変はより深刻であり、雇用構造そのものがねじれ、大きく揺れ動いている現実だと考えられます…。
読み初めは、未来に対して絶望感を抱いてしまう論調ですが、それは最初だけで、この本の良いところは、産業の構造変化と人材移動、国際競走とローカル保護がキチンと交通整理されて記載されているところです。
「付加価値労働生産性」→→ローカルでも充分に稼げる可能性があるし、自分でもできるかもしれないという期待感も持たせてくれています。
ただし、漫然とオフィスワークに身を置いている人は行き場がなくなるとも。
そういう人が生き残りを考えるならば、
① 現場に近い仕事か
② 経営を動かすか
③ 専門性を磨くか
の3択しかなくて、なんらかの武器がないと厳しいとのことです
(自らの武器に関しては、瀧本哲史著「僕は君たちに武器を配りたい」が超オススメ)。
日本社会が衰退を避けつつ、豊かさを持続するにはどうすれば良いか?
この本には大局的な視線、目の前の問題に迫った対処、今の仕事にしがみつくのではなく学び直しや新しい領域へチャレンジすることなどを具体的に示唆してくれています。
未来志向の視点が明確に提示されており、いかに学び、いかに新しい価値を創り出すか、その心構えを鍛えるビジョンを与えてくれる本でした。
著者は産業再生機構のCOOで、日本の未来を憂う本物の国士だと思います。
あえて参議院選挙前ですが言わしてもらうと、参政党や国民民主党のようなエセ国士とはかなり違う切り口、目線で描かれた本だと思いました。
政治には大局(国柄、天皇、国防、憲法など)は期待したいですが、目の前のこと(経済、景気、教育、福祉など)は自分で自分の人生を切り開くしかないのではと愚考いたします。
(カレー千兵衛のコメント)
素晴らしい書評です!
特にホワイトカラー(事務職)は「指示待ち族」では生き残れないと痛感します。
指示待ちの「奴隷」は、テクノロジーがカバーしてしまうからです。
奴隷の地位争いでは、もはやAIには勝てない。
だからこそ奴隷になるのではなく、新しい価値を創り出すための選択肢として
① 現場に近い仕事
② 経営を動かす
③ 専門性を磨く
というのはよく分かる話でした。
ホワイトカラーは、一握りの人間を残して、要らなくなる時代が来ますね。
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