コメは日本人にとって
単なる食物以上のモノなんです。
封建諸侯の収入をコメの石高で数えたというなどという国は、
世界史の上で日本以外にはありません。
ヨーロッパの諸侯が領地の小麦の生産高で
自分の力を表現したでしょうか?
日本の歴史は稲作の歴史でもあります。
元来、熱帯から亜熱帯の植物である稲を、
北海道でも収穫できるようにした
そんな我々の祖先の努力を
忘れていいのでしょうか?
経済の風向きはコロコロ変わります。
それなのに国際分業などとカッコイイことを言って
米作をやめて
コメ作りの伝統技術を失ってしまったら
なんらかの原因で経済不振に陥ったときに
コメ作りを簡単に再開できなくなってしまいます。
そして一番心配なのは安全性の問題です。
輸入大豆や小麦は、
病害虫の日本上陸を防ぐために
殺虫剤で燻蒸します。
食卓に上る際には薬品の残留濃度は基準以下となっている建前ですが
我々はすでに大豆も小麦も90%以上
外国産のモノを食べています。
この上、米までそうなったら
一体我々の健康はどうなるのでしょう!?
アメリカ産のレモン、オレンジ、グレープフルーツなどは
確かに安いけれど、
体に良くないOPPまみれです。
ほおっておけば、
コメまでそうなってしまうかもしれないんです。
体に悪くても安ければそれでいいと言うのですか?
安全性の疑わしい外国産のコメなんかでは
「飯の友」もなにもあったもんじゃない!
日本の食文化の根本であるコメを失って
どうするつもりです?
「日本はコメだけは譲れない」
それを外国に認めさせるよう説得できないなんて
政治家じゃない!!
主人公・山尾士郎のセリフをご紹介しましたが、
実に勉強になります!!
30年以上前の漫画とは思えないほど、現在に通じる話です。
「どうして農業だけそんなに保護するんですか?」と考える知識人や国民は多いです。
私もその一人かもしれないです。
しかし「コメだけは特別」という感覚が、
日本人の特質であることは証明可能な事実。
それが今回のお話「飯の友」だったと思います。
もし「日本人の特質に価値を置かない」としても、
「経済効率」の名のもとに【国際分業】に依存してしまったら、
戦争やパンデミックなど、なんらかの原因で輸入が滞った場合、
日本人は飢えてしまいます。
【伝統】と【安全保障】と【安全性】の三点からも
「コメだけは譲れない」というガンコさを
日本人は持っても良いのではないでしょうか?
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