≪読書感想文≫ 日本会議の研究

 

投稿者:グッビオのオオカミさん

  

読書感想文です。

「日本会議の研究」

著者・菅野完

2016年5月1日扶桑社新書刊行

 

日本会議の件は、現役宮司の方や、まいこさんやあるでぃーさんが投稿され、その投稿に影響され本書を読みました。

統一協会と国際勝共連合、安倍晋三と自民党安倍派、男系固執派皇位継承論者…そして日本会議。

いわゆる保守派と呼ばれる、政治家と言論人に大きく影響を与えている様子が日本会議からは見てとれます。

 

本書はその菅野完氏の日本会議の研究をまとめたものです。

目次は

・はじめに

・第一章 日本会議とは何か

・第二章 歴史

・第三章 憲法

・第四章 草の根

・第五章 「一群の人々」

・第六章 淵源

・むすびにかえて

となっています。

まずは2016年の時点第三次安倍内閣のメンバーと「日本会議国会議員懇談会」に所属する議員の割合。日本会議のメンバー、「美しい日本の憲法を作る会」のメンバーの関係性を語ります。

しかし、ここで政治家や言論というより、日本会議には「宗教団体」がよく集まっている事に、菅野氏は注目します。

実際に、戦後に一宗教法人となった「神社本庁」、明治維新以降に出来た「新宗教」霊友会、佛所護念会教団、これらと肩を並べ伝統的仏教宗派なども共存しています。

教義も伝統も違う彼等が、「日本会議」で目的を持って活動している実態を突き止めます。

 

まず日本会議の元々の歴史がやや宗教色があります。

生長の家の開祖、谷口雅春総裁の呼びかけにより、臨済宗円覚寺派の朝比奈宗源氏らが応じ、1973年「日本を守る会」を結成。

(ここにモラロジー研究所所長、麗澤大学第2学長廣澤千太郎がいる事に個人的には引っ掛かりを感じます)

この「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」が合併し、現在の「日本会議」が結成されます。

という事は、政治団体というより、元々宗教右派団体という性質が強かったのです。

そんな彼等の靖国神社における「靖国神社国家護持法」を巡る宗教界の動きや、日本政策研究センター所長の伊藤哲夫氏らの安倍晋三擁立に向けた動きを追います。

そして菅野氏は現在の「生長の家」は政治運動からは距離を置いたと指摘しつつも、当時の生長の家出身の事務総長の椛島有三氏にフォーカスします。

椛島有三氏は長崎大学で重要な出会いがあります。

「谷口雅春先生を学ぶ会」の安藤巌氏との出会いです。過激な左翼学生運動に猛反発した安藤巌氏は

高橋史朗氏、百地章氏、衛藤晟一氏らと交流を重ねます。

"長崎大学学園正常化運動''を始め、それが「長崎大学学生協議会」が生まれます。

p274に

『「長崎大学学生協議会」はその後「全国学協」に発展し、やがて社会人組織「日本青年協議会」を生み、椛島有三は現在でも「日本青年協議会」の会長として日本会議の事務総長を務め「日本最大の右派組織」を率いていることを。』

それは同志、安藤巌氏が構想した運動の方向性と符号するといいます。

ある証言者の話をこう紹介します。

p292

『「いまだに、椛島さん伊藤さん百地さん高橋さんは、毎月安藤巌さんの家でミーティングしているはずです。(中略)まるっきりセクト。笑っちゃうでしょ?でもね、彼らは真剣なの。あの頃のまま、学生運動をやり続けているの」』

つまり根本的な感情は「打倒左翼」の誓いにあると、菅野氏はまとめる。

 

私個人の感想とまとめに戻ります。

菅野氏の論理を十全に理解したとは言いませんが、重要なポイントは

①「日本会議」は民族派による宗教団体の集まり

②それら宗教団体は「反左翼」「反共産主義」が根本的な動機で、その一点で結束している。

③左翼の過激な学生運動に対抗した民族派学生運動の延長線上に「日本会議」はある。

しかし、こう見ると、男系男子固執皇位継承論者は、案外本当に、イデオロギーに染まった保守カルトという視点、男系固執派を''男系カルトと揶揄して来たが、本当に一種の「カルト信者」ではないのか?"

本書を読み終え、私はそう思いました。

そして皇位継承問題や統一協会問題に関連したものとして、「日本会議」はまだまだ、継続的に分析、研究、考察を続けたいと思いました。

下記に参考までにWikipediaなど貼り付けました。参考までにどうぞ。

長文を大変、失礼致しました。

 

 

谷口雅春 - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E5%8F%A3%E9%9B%85%E6%98%A5

朝比奈宗源 - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E6%AF%94%E5%A5%88%E5%AE%97%E6%BA%90

モラロジー研究所 - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%BC%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

日本を守る会 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B%E4%BC%9A

日本を守る国民会議 - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B%E5%9B%BD%E6%B0%91%E4%BC%9A%E8%AD%B0

伊藤哲夫 (政治活動家) - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E5%93%B2%E5%A4%AB_(%E6%94%BF%E6%B2%BB%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%AE%B6)

日本政策研究センター公式サイト

http://www.seisaku-center.net/

椛島有三 - Wikipedia

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9B%E5%B3%B6%E6%9C%89%E4%B8%89

 


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コメント: 9
  • #9

    hiedanoa (土曜日, 20 5月 2023 07:19)

    これ、虚偽の記載だらけで、5箇所は嘘+名誉毀損ですよ。
    著者はそのうちの1箇所は真偽はさておき名誉毀損じゃないと言うも、認められてないですよ。
    日本会議は誰でも参加出来る、平和な保守の勉強会ってだけ。
    行けばわかる。
    確認力の弱い人だけが鵜呑みにしてしまう。

    ゴー宣道場生は確認力をもっと身につけましょう。

  • #8

    グッビオのオオカミ (日曜日, 14 5月 2023 11:56)

    #4のあるでぃーさんへ
    そうなんです。しかし保守派が"ガチ"でカルトとは思わなかったな…(笑)
    こうなると、"月刊Hanada"の安倍晋三礼讃や統一協会擁護に限らず、"正論"にも「モラロジー研究所」や「日本政策研究センター」など、平気で執筆者の肩書きに書いてるし、八木秀次や高橋史朗、所功らが麗澤大学なのは、多分、偶然では無いでしょう。
    だからもうこれは常識の海に沈めるしか無いですね。愛子さま始め、皇族の皆様方をカルトから守りましょう。

  • #7

    グッビオのオオカミ (日曜日, 14 5月 2023 11:44)

    掲載ありがとうございます!
    皇位継承問題、自民党安倍派、統一協会(国際勝共連合、世界日報)、各種保守言論誌…その結び目の様に存在する「日本会議」。
    統一協会問題も皇位継承問題も、ここ日本会議の存在から、決して目を逸らしてはいけないと思いました。
    他に青木理氏、島薗進氏、橋爪大三郎氏などが関連書籍を出している様なので、こちらもチェックし、比較しつつ理解を深めたいし、また機会を見て投稿したいと思います。

  • #6

    リカオン (日曜日, 14 5月 2023 09:07)

    日本会議事務総長の椛島有三の項を読むと、この本の差し止め請求をしているんですね。
    これは尚更読まないとですね。

  • #5

    くぁん (日曜日, 14 5月 2023 00:36)

    よくわからない世界ですが、こんな人達の集まる集会や飲み会には絶対参加したくないな。隣同士の、いつもいるメンバーの顔を見合わせながら、自分の今いるポジションは間違っていないと頷きあってるのかな?恐れる程の「左翼」も「共産主義」も亡霊としてすら存在していない気がするが。日本刀振り回して、ご乱心してる老人の姿しか思い浮かばない。

  • #4

    あるでぃー (土曜日, 13 5月 2023 23:22)

    グッビオのオオカミさん、貴重な感想文ありがとうございます。その本は気になりながらも読んでいなかったのですが、お陰さまでポイントしっかり把握できました。自分でも図書館で借りて読もうと思います。いつもながらですが、オオカミさんの探究心とそれを継続する胆力、すごいなと感服です。
     
    男系カルトの中核は、そもそも国内の宗教右派から湧いてきているように見えますね。特に生長の家の原理主義者は、日本会議の中核、神道政治連盟の中核に収まっていて、(百地章、伊藤哲夫、神社本庁の田中恒清などは双方に股がってますし)男尊女卑ベースの伝統的家族観、皇統問題、LGBT等々で実際に暗躍しまくってるのは明らかだなと思いました。
    カルトにはもはや議論は成り立たないので、やはり常識の海に沈めて、政治家には男系固執派と手を切らないと落選するとビビらすしかないと再認識。愛子さま応援祭りに向かってひたすらGoGo!ですね!

    余談ですが、先程女性の有名下着ブランドのワコールの創業社長が、日本会議の初代議長と知ってちょっとショックです。世の中、ホント奇々怪界すぎるわ、、、。

  • #3

    やなちゃん (土曜日, 13 5月 2023 20:53)

    難しそうですが、すごく興味があります。日本会議の政治介入も嫌ですが、教育にも介入されてる事も心底嫌です。これも読んでみます。

  • #2

    リカオン (土曜日, 13 5月 2023 20:23)

    小選挙区制で自民党は安定政権。
    日本会議、神道政治連盟、T協会というゴリゴリの男尊女卑の男系派が自民党のバックにひかえて利用する。女性の地位向上なんぞ鼻で笑って相手にしない連中だ。これじゃあイスラム過激派並でジェンダーギャップも120位と低迷する訳だ。

    彼らは自分ら男性の保身のみ。男尊女卑とともに日本が滅びようが、お構いなしだ。むしろ男系でない日本だったら滅びてもいいと考えているだろう。

    被災者に膝をついて話しを聞く天皇は女々しくて威厳がないとしか思っていない事だろう。

  • #1

    ねこだるま (土曜日, 13 5月 2023 15:33)

    >しかし、こう見ると、男系男子固執皇位継承論者は、案外本当に、イデオロギーに染まった保守カルトという視点、男系固執派を''男系カルトと揶揄して来たが、本当に一種の「カルト信者」ではないのか?"

    私は「カルト」という言葉、小林氏が「既存の宗教は社会とうまくやってる。カルトは反社」という明確な定義をしているにも関わらず、どーもリアリティが湧かなくて使う気がしなかったのですが、論破祭りなどで男系継承という「血の型式」を守るためにありとあらゆるこじつけをし、しかもそれを無理とも不自然とも感じていない様子を見て、「おぉ、これをカルトと言うのか」と初めてカルトというものをリアルに感じられるようになった気がします。

    正直オウムのことをカルトというのも未だにピンと来ないところがあるんですよ。
    ただ単に勉強不足なのかも知れませんけど。

    私にとっては「カルト=男系論者」です。