≪思想≫ 精神障害者と差別

 

投稿者:亜門さん

 

【突然拘束され精神科病院に入院させられた中学生~「強制入院大国」ニッポンの異常 – 倉持麟太郎 ー朝士新聞言論サイト】

https://www.gosen-dojo.com/blog/38856/

 

倉持先生のブログを拝見し、思うところがあり投稿しました。

 

大変お見苦しく、また「ひんしゅく」を買う内容です。

本来は自分でも駄文と捨てるべきものかと思います

 

ですが、精神科医療に関する問題について、今の自分には冷静な文章を書くことがどうしても出来ません。

 

しかし、どうしても口を噤んでいられず、恥を承知で自分の心の内、感情を素直に表現させて頂きました。

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「常に平和と文化(と)の妨害者である精神障害者に対する文化的施設の一環」(1949年 日本精神科病院協会 設立趣意書より引用)

 

上記の一文は精神病院の役割を表現したものです。

今から半世紀以上も前のものですが、実は時代錯誤と笑ってはいられません。

 

少し長いのですが、以下に興味深い文章を記載します。

 

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2021年7月31日 NHKが放送したETV特集「ドキュメント 精神科病院×新型コロナ」の中で、日本精神科病院協会の会長・山崎學氏が発言。

 

「精神科医療というのはね、僕はよく言うんですけど、医療を提供しているだけじゃなくて、社会の秩序を担保しているんですよ。街で暴れている人とか、そういう人を全部ちゃんと引き受けているので。医療と社会秩序を両方精神科医療に任せておいて、この(診療報酬)点数なんですかって言っているわけ。一般医療は、だって医療するだけじゃないですか。こっちは保安までも全部やっているわけでしょう、精神科医療って。(入院を)断っていたらどこもとらないし、一番困るのは警察だと思うよ。警察と保健所が困るだけだよね」

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この発言から、私は精神障害者に対する明確な差別意識を感じました。

 

日本精神科病院協会は簡単に言えば、精神科医療の世界の医師会です。歴史的にも自民党、厚生労働省に極めて近く、蜜月の関係を築いて来ました。

 

また、現会長の山崎氏は著書の中で『精神障害者が退院するのは不幸なこと』『精神科医には拳銃を持たせるべき』と主張され、自民党へのロビー活動にも熱心です。

 

話がそれましたが、日本の精神障害者に対するスタンスは明治から現在に至るまで「犯罪者」「敵」「滅ぼすべき存在」と変わらず、続いているのが現状です。少し、歴史の話をします。

 

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精神障害者は20世紀をどう生きたか

https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n228/n228_01-01.html

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1900年に作られた、日本における精神障害者に関しての初めての法律「精神病者監護法」はいわゆる私宅監置、家族による精神障害者の管理、座敷牢への監禁を義務付けた法律です。

 

その設立の背景には、明治政府が精神障害者を「社会を乱す存在」として危険視していた事実があります。

 

その現状をかつて、東京帝国大学教授の呉秀三先生は『我邦十何万ノ精神病者ハ、実ニ此病ヲ受ケタルノ、不幸ノ外ニ、此邦ニ生マレタルノ不幸ヲ重ヌルモノトイフベシ。」と表現しました。

 

これは時の明治政府に対する、告発と言えるものでした。

 

敗戦後、悪名高きナチスドイツの「T4作戦」を参考に旧優生保護法が作られ、障害者への強制断種が行われていたことは、今では国と被害者との裁判を通じて広く知られるようになりました。

 

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旧優生保護法 対象外でも行われた不妊手術の実態

https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/58/

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しかし、戦後の精神病院の中でも強制断種、ロボトミーなど非人道的な「治療」が行われていたことはあまり世間には広まっていないように思われます。

 

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精神病院不祥事件

http://www.arsvi.com/d/m-s.htm

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この精神障害者に対する偏見は、何も特定の権力層だけのものではないでしょう。

 

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「差別はよくないけれど、障害者施設建設には反対」-「施設コンフリクト」をどう乗り越えるか。

https://news.yahoo.co.jp/byline/noguchiakina/20211027-00263692

 

「障害者施設が近隣住民の猛反発で建たない問題」

https://shohgaisha.com/column/grown_up_detail?id=1601

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精神障害者に限らず、知的障害者のグループホームや福祉施設の建設でも必ずと言っていい程、起こるのが反対運動です。

 

主な理由として『子どもが襲われる』『地価が下がる』『周辺の環境や風紀が乱れる』などが周辺住民から寄せられ、施設が建設できないこともあります。

 

追い出された障害者が都市部周縁の「田舎」へ逃げて来て、施設を立て直すこともあります。

東京で言えば、町田市、八王子市、青梅市・・・他には西武線沿線のエリアでしょうか?

 

町田市、八王子市、青梅市は精神病院も、それこそ山のようにありますね。

確か、日本の精神科病院のベットの半数以上が都下・多摩地域にあったと記憶しています。

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話を現在に戻します。

 

倉持先生が言われた通り、政府高官の差別発言は何もLGBTだけの問題ではありません。

 

それらは「引きこもり」「障害者」「シングルマザー」「外国人」など、あらゆる少数派にも当てはまります。

 

『隣に住んで欲しくないし、見るのも気持ち悪い』

 

この感覚、とても当たり前に誰もが持っているものかと思います。私も含めて。

 

 

少数派が排除される現状を考える上で、それを維持するシステムの存在を忘れる訳にはいきません。

 

他国に類を見ない、家族による同意があれば無差別に隔離できる医療保護制度。また、日本には精神科救急という制度があり、簡単に言うと「新規入院患者の6割以上が強制入院なら、診療報酬が3倍」と言う凄い制度です。実際には他にも要件があるのですが、これが曲者です。

 

今の精神病院の経営を考える上で、欠かせない制度です。病院は職員の生活のためにも、せっせと「新規の強制入院」を続けます。ただでさえ、精神科医療の点数報酬は普通の医療に比べて低いのです。民間病院は営利団体ですので、儲けを出すためにはどんどん強制入院させないといけません。

 

その中には当然、本当に強制入院が必要な患者だけでなく、制度を悪用された健常者も含まれています。

 

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「無職なだけで拉致・監禁、病気でもないのに強制入院 被害男性が法廷で訴えた引き出し屋の恐怖」

https://news.yahoo.co.jp/byline/katoyoriko/20220324-00288150

 

「精神病院にいきなり4カ月入れられた彼女の告白」

https://toyokeizai.net/articles/-/535842

 

「社会守る」精神病院で人権侵害が続発する大矛盾

https://toyokeizai.net/articles/-/456826

 

「60歳からの青春 精神科病院40年をへて」

https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/4/

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現在、日本での精神科強制入院患者の数は、全体の入院数に対して半数以上となりました。

 

かつては統合失調症患者が精神病院の主な収入源でしたが、今では認知症へとターゲットが変わり、徐々に引きこもり等も対象にされ始めています。

 

何も「子ども」だけではありません、いくらでも他人の尊厳なんて奪えます。奪われています。

 

 

何を今さら。別に、つい先ほど始まったことじゃありません。

100年以上前から我が国は国民は見たくないものを見ず、闇に葬ることをして来ましたよ?

 

 

東日本大震災の時には、福島の精神病院に50年以上も隔離されていた人が居ました。

 

それも何人も何十、何百人も。中には知的障害者や何の精神疾患も無い人、すぐにでも退院して日常生活が送れる人も。津波があったから、逃げなきゃいけなくなり、それでやっと退院出来た人達がたくさん居ました。

 

ある意味で、あの大震災が無ければ死ぬまで日の目を見れなかった人たちが沢山いました。

 

それまで、誰も見向きもされない人たちです。

 

 

住める場所さえあれば、退院できる社会的入院患者がたくさんいます。

 

実家に帰ろうとすれば、『自立しろ』と一緒に生活することは家族から拒否されます。

 

では一人で暮らせるか?不動産会社は部屋を貸してくれません。

 

グループホームも人がいっぱいで入居できない。

 

新しく建てようとしたら『子どもが襲われる』と共同体から攻撃されます。

 

子ども連れの善良な市民が『地域を守れ』と叫びながら、デモをしています。

 

これはヘイトスピーチではないのですか?

 

子どもを守るためなら、障害者を犯罪者扱いしても良いのですか?

 

 

何を今さら。自分のたちにとって、身近で可哀想な存在が被害に合い始めたら、途端に何を偉そうに言うのか?この事態を招いているのは、自業自得でしょう?自分たちに順番が回って来ただけでしょう?

 

と、私は思っています。

 

しかし、これでは未来はないですね。

恨み言では、誰も救えません。それは分かっています。

 

しかし、言わずにはいられないのです。私の障害者として受けて来た屈辱、社会から排除される存在として扱われ、もはや自分を社会の一員とも思えなくなった、私の恨みが憎しみが消えないのです。

 

役所でバスで職場で、差別されていると感じます。これは私の被害妄想なのか?

 

Twitterでは「スシローペロペロ」や「ルフィ事件」の容疑者たちを『精神障害者だから、発達障害者だからこんな幼稚な犯罪をするんだ!』と言っている投稿がいくつもあります。

 

見なければ良いと思われるかも知れませんが、そんな便所の落書きが便所の落書きと一笑にふせないのが日本です。

 

しかし、これは何を被害者面しているんだ?という話なんです

 

。私だって、かつては自分を健常者だと思っていた最低野郎だった。そういう意味では、私が差別されるのも因果応報というものです。

 

 

入院する必要が無い人が、入院させられるのは間違っています。そんなことは許されません。また、精神科医療には患者を食い物にせず、ちゃんと治療して欲しいと思います。

 

現在も精神科病院は、1960年代に当時の医師会長が嘆いたように「牧畜業者」です。今も営利を追求し、必要の無い強制入院と投薬を続けています。

 

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武見太郎「精神病院は牧畜業者」発言

http://www.arsvi.com/d/m01h1960t.htm

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精神医療、児童相談所の役割、少数派への差別意識、家族観・・・重層的に日本の問題は出来ています。何か一つだけを見て、考えているだけでは全体像に迫ることも出来ないと思います。

 

知ったからと言って、それで何か変わる訳でもないでしょう。

 

それでも、何か変わるかも知れない。小さな一歩に繋がるかも知れない。

 

完全に絶望し切ることも出来ないのです。

 

だから、こんなことを投稿してしまったのです。お恥ずかしいことです。

 

本当はもっと自制した内容を投稿したいと思っていたのですが、どうしてもこのような内容になってしまいました。申し訳ありません。

 

私自身に関しては、差別されようが仕方の無い人間です。それは受け入れるしかないと思っています。

 

また、中には病気のせいで今の社会で生きていけない人もいるのは事実だと思います。

 

精神疾患には、暴力や暴言を症状として引き起こすものがあります。

 

そのような人を何の治療も制限もせず、外に放り出すのは本人にとっても隣人となる人にとっても不幸な事態を招きかねません。

 

残念ながら、時に人権を侵害する必要に迫られるのが精神科医療という世界だと思います。

 

すぐに医療保護入院を無くすことは出来ないでしょう。

 

その必要悪と利権構造の頑強さは、まさに近代日本の闇です。50年、100年どころの垢ではありません。

 

それでも、どうしても絶望し切ることが出来ないのです。

 

私の隣人や家族を、こんなクソ日本の中で危険にさらさせながら生きて欲しいとは思えないから。

 

だから今は心の内をさらけ出し、自分の気持ちを文章として投稿します。

 

何の意味もないかも知れないが、黙っていることが出来ないから。

 

 

(管理人カレーせんべいのコメント)  

 

まずは、精神科医療に関する問題点 及び 精神障害者として「当事者の葛藤」を教えて頂き、ありがとうございました。

 

当事者は現場で差別を感じ、それが日常であるわけですから、当事者意識の無い人の無知に対しては「何を今さら」というお気持ちになるのは当然のこととお察しします。

 

また無知から来る排除こそ差別そのものというわけですね。

 

・・・

 

私はこのサイトを通じて、たけし社長の意見広告運動に一人の個人として参加しました。

 

 

寄付金3億円。

寄付をした人12000人。

全国紙を含む日本中の新聞社に60紙掲載。

合計2712万部。

 

常軌を逸するような運動で、訴えたことは「有効性と安全性が確認されていないワクチンを小さな子供に打つな

 

たったこれだけのことです。

 

 

当事者意識のある者からすれば”たったこれだけのこと”を世の中に訴えるために、凄まじい労力とお金と精神力を消費しました。

 

・・・

 

私は倉持麟太郎氏を尊敬します。

 

弁護士というプロフェッショナルの立場から、「社会の不公正」に対して闘いを挑み、また言論という角度からもそれを達成しようとしています。

 

訴えた少年、またその父親も、不公正の当事者として葛藤を乗り越えて闘いを挑んでいるのだと思います。

 

 

・・・

 

私はもうどうしようもなくしんどい時は中島みゆきの「ファイト!」を聞きます。

 

ファイト 冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ!

 

動機があって、闘う人を、私は応援したいです。

 


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コメント: 19
  • #19

    リカオン (日曜日, 19 2月 2023 08:54)

    30年前、自分の若い時、もう少し障がいのある方が身近におられて町内で挨拶したり、見かけたりしていた。
    最近そういった方はほとんど見かけなくなった。

    一方で、子供の中学や高校がやたらイエスマンを増やすような教育しているような気がしてならない。大量の宿題にアップアップしているが、これに疑問を持たずに黙々と宿題をこなす人材を生産しているように思える。

    障がいのある方や、少しでも上からの方針に素直に聞かない連中は精神病だ、ADHDなどとレッテルを貼って隔離し、産業に都合の良いイエスマンを大量に生産する社会のように思える。

    昔だったら今精神疾患だと言われている人達のかなりの方が、普通に一緒に暮らしていたのではないか。
    30年前に戻った方がまだ多様性を認めた、生きやすい社会だったのではないかと思う。

  • #18

    とっとちゃん (土曜日, 18 2月 2023 11:17)

    #17 亜門 様
     ”「感情」の部分で共感を得られる取り組み”・・・は今の余裕が無い日本人にどう広めるか難しいところですが・・・・やっていくしかないですね。私は現実を受け入れて毎日生きるしかないですが。

  • #17

    亜門 (土曜日, 18 2月 2023 00:24)

    とっとちゃん 様
    お忙しいところ、返信ありがとうございました。
    どうすれば、生産性が低いとみなされる人への公助を手厚く出来るのか考えていました。しかし、万人が納得出来るような理屈は思い浮かびませんでした。

    福祉施設の建設に反対する人々にアンケートをしたところ、『病気や障害者に関する知識も理解もあるが、それでも自分の家の近くに建てるのは反対』という人が多い、との結果が出たという話があります。その話を踏まえると、広く合意形成を図るには理屈や理論とは別に、より「感情」の部分で共感を得られる取り組みが必要なのかも知れないと思いました。いずれにしても、難しいですね。


    グッビオのオオカミ 様
    コメントありがとうございます。
    あまりに大きく、複雑な問題のため、具体的に何をすれば解決出来るのか・・・とても見通しが立ちません。それでも、私の知っている情報を共有させて頂くことなら出来ます。これからも何か気になることがあれば投稿したいと思います。

  • #16

    グッビオのオオカミ (金曜日, 17 2月 2023 23:02)

    亜門さんへ
    大変貴重な投稿ですし、これからもご意見を聞きたく思います。
    難しいですよね。社会通念と、現実に家族の負担はどうするかという問題。
    しかし、必ずしも精神障害=社会生活不可能で有害。そういう事ではない。
    しかし、では、この折り合いを家族や本人はどうつければいいのか…。
    そもそも差別は何から起きるのか…。
    実に「公」に関係する議論ですね。

  • #15

    とっとちゃん (金曜日, 17 2月 2023 08:36)

    #10 亜門 様
     返信に時間かかってすみません。
     私は国の福祉制度にお世話になってるのと、そんなに税金を納められるほど働いてないので国の福祉制度に文句を言える立場ではないのですが。( 生活保護バッシングなど、働いてない障害者が権利を口にするの多くの健常者が反感する社会なので )
     公助を増やすのは賛成ですが、そもそも決して生産性が高くない少数派になぜ税金をかけなければならないのか、という根本の合意形成(??)が必要かと。

  • #14

    猫娘と猫息子の母 (金曜日, 17 2月 2023 02:34)

    私も身内に突如「あんたはアスペルガーだ」と言われ、その派生の「カサンドラ症候群」ってのもあって、ひどく迷惑してると怒りをぶつけられ…。なんですかソレハ? となったのが約5年前かな。#13ねこだるまさんのおっしゃってる通り20年前なら「ユニークな人」で済んでいたと思います。あんまりひどく衝突するので、この人が「読め」というアスペルガー関連のマンガ、専門書に一通り目を通しても、腑に落ちない。もっと科学的根拠のある書物はないのかと、札幌の有名書店でその手の書籍を探してみたら、ゾッとしましたね。大きな壁の書棚に一面、有象無象の精神医学関連の本がびっしりと並んで売られている。アスペルガーをカミングアウトの人生論やら、最近新しいのが「ギフティド」? 
     そこではっきりと分かりました。「コレ全部、最初から最後まで商売じゃん」。先述のアスペルガー認定してくる身内も、そのブームに乗っかって大量に本買ってる。こんなのがブームになるから、人と人との分断がより一層進んでいく。
     アスペルガーという言葉はもう無いそうですね。この名前の由来の人がナチスの優生思想で多くの障害ある子供を殺したという歴史が発覚してから。精神医学の歴史を少し紐解いてみたら、やはり嘘ばかりで虚構の上に虚構を塗り続けているだけです。注意欠陥ナンタラと名前を変えても、本質はまったくなんの科学的データもない。こんなので、若い世代が気軽に精神科受診してなんかわからん薬を処方されてという現状が、危うすぎて心配です。小学校の先生が、親に「一度受診してみたら」とすすめている例もあるらしく、お母さんは、そんなのまに受けちゃダメだよと思います。
     件の身内には「アスペルガー? だからなんなんだ?」で押し通し、老夫婦なんてのはお互い様なんだから怒ったり許したりで過ごして行くしかないじゃないさね。

    ただ、本当に困っていて、薬で助かっている人がいるのも理解できます。でも薬は一時しのぎで、やっぱり人との関わり(触れ合い)なんじゃないかな。

  • #13

    ねこだるま (金曜日, 17 2月 2023 00:39)

    中学くらいのときに読んだ当時精神科医の、なだいなだ氏のエッセイに
    「人を吉外と判定しているのは精神科医でなく、連れてくる家族である」と言っていたのが記憶に残ってます。

    この事から個人レベルでできることを考えると、家族含め身近な人を吉外と見なすのは慎重であるべきとなりますが、現代ではなまじ精神医学が発達して精神異常を示す言葉や概念が絶望的に増えてます。

    私は ADHD とアスペルガーの発達障害持ちだと自認しており、精神科医に相談したこともあるのですが、ADHDなんて20年前なら「ユニークな人」として全く問題にならなかったそうです。何故今それが問題になったのか、because の部分は聞けませんでしたが。

    精神疾患の概念が飛躍的に増え、人は人に対しレッテル貼りや差別を非常にやり易くなっている。

    コロナ状況では人を差別することによってマウントを取り、感染者や感染対策をしない人を非難することが無意識のままに行われてしまいました。

    あと言いにくいですが、「世間」とか「常識」とかは差別の存在を前提として成り立ってますね。当たり前のことに対して because は説明してもらえない。
    「常識がない」者として差別されるだけです(されました)。

  • #12

    あしたのジョージ (木曜日, 16 2月 2023 21:47)

    私もいっしょに暮らしていた家族が、みんな亡くなり父と二人暮らしになってから、父が認知症になって近所に迷惑をかけてしまうぐらいのレベルになって、とてもいっしょに暮らせないと思い仕方なく社会的入院を1ヶ月ぐらいさせてしまった経験があります。その間に身内のところで暮らしてもらう為の準備をしていました。土日に面会に行くと父は帰りたがっていました。向こうに行ってから認知症にいい薬を服用するようになって症状が幾らか軽くなったみたいでした。私が入院させた病院では、そういった薬の話はいっさい聞いた事がなかったので、身内から父を押しつけたように責められました。その時の私の頭では、いっぱいいっぱいでした。他にいい方法はなかったのか後悔の念はあります。今更ですが。

  • #11

    ひとかけら (木曜日, 16 2月 2023 12:02)

    発達障害があり精神障害も経験してます。障害者は社会から見えない所にいて欲しいというのが日本国民大半の意見なのかなと漠然と不安になった事があります。今後、コロナ禍を経て日本人に益々余裕が無くなり自助努力と自己責任が跋扈することになると分断と争いが激化する可能性があると思ってます。マスクしないワクチン打たない人間が差別されたり障害者にも風当たりが強くなるでしょう。大人しく従順でいることはこれからの時代にそぐわない生き方かも知れません。

  • #10

    亜門 (木曜日, 16 2月 2023 09:22)

    皆様へ

    コメントを頂き、ありがとうございました。
    また、拙文にも関わらずご覧頂き、ありがとうございました。

    皆さんのコメントを読み、改めて一筋縄ではいかない問題だと思っています。

    また、自分も知らないことばかりで、助けを求めている人に気付かない人間の一人なんだと痛感しています。何も大したことは出来ないのですが、それでも知る努力ぐらいはしなければいけない。今はそのように考えています。


    カレーせんべい 様

    私の投稿を掲載して頂き、ありがとうございました。
    また、文章に少々「攻撃的」な部分があった点は申し訳ありませんでした。

    私も倉持先生や原告の少年を応援したい気持ちです。
    理不尽に対して目を閉じ、口を噤んで耐えることも苦しいものですが、それに戦いを挑むのは更に辛いものだろうと容易に想像できますから。

    精神科医療だけでなく、児童相談所の役割や子どもに関する法律など・・・今回の裁判が様々な問題に一石を投じるものになれば良いなと考えております。


    とっとちゃん 様

    コメントありがとうございます。
    記事の内容が内容だけに、コメントするにも勇気が必要だったのではと推察します。

    私も病気や障害、また本人の生育環境や性格などもあり、どうしても犯罪を繰り返してしまう障害者が居ることを知っています。被害に合われた方も居るのですから、治安を守るためには隔離制度も必要と考えるのは無理からぬことだと思います。

    また、触法障害者も含め、障害者や老人、孤児やシングルマザーなど・・・様々な人に対する公助が本当に足りないなと思います。さんざん隔離収容しておいて、その責任を満足に取らず、家族や地域に責任を押し付けている。これでは強制入院も必要だと考えるのも自然なことかと。

    改めて、あまりに根深く、大きく複合的な問題だと思いました。自分には何が出来るのか、本当に難しいです。

  • #9

    ツム (木曜日, 16 2月 2023 08:08)

    とても貴重な投稿を読ませていただきました。ありがとうございます。

    勿論自分も含めて、知らない、ってこういうことなんだなあと衝撃を受けています。

    コロナ禍の多くの日本人を嫌いになり、内心馬鹿にもしてきましたが、問題を入れ替えて見れば、そのまま自分に当てはまることだらけ。
    何を今さら、知ろうともしなかっただけでしょ、ですね。

    何事にも無関心な日本人(自分)、本気で世の中について考えたり議論することが嫌いな日本人(自分)、行動するのが嫌いな日本人(自分
    )…色んなことにつながりますね。

  • #8

    とっとちゃん (木曜日, 16 2月 2023 07:10)

    亜門様、大変苦労されたでしょう、投稿ありがとうございました。(気を悪くなされたら申し訳ありません)

     私は9年ぐらい前に、障害者雇用を目指して地元のB型作業所で職業訓練を1年半ほど受けてました。B型作業所に入所する前は、重度の知的障害者が多いのだろうと思い込んでました。
     が、私が入所した作業所は、他の作業所が受け入れられない障害者を積極的に受け入れてた場所でした。

     触法障害者でたまに窃盗を起こす方、精神疾患があり時々人に危害を加える方、引きこもりの方、養護学校を卒業できたけど就職先が無く仕方なく入った方、元自衛官の方、元ヤクザの方など様々な人がいました。

     たまに入所者の方が窃盗や器物損害を起こして警察官が施設を尋ねることがあったのですが、近隣住民の方の困った顔や迷惑そうな顔を見るんですよね。また重度の知的障害者が通行人の女性に痴漢して「知的障害者で居場所ももう無いから見逃して欲しい」と施設の職員が被害にあった女性に頑張って説得したり・・・。

     欧米の人権思想が入って中々障害者を隔離できなく、閉鎖病棟も容易に障害者を入れられにくい現状。
     倉持先生が今回裁判を起こされましたが、医療保護入院という仕組みそのものが無くなるのが心配です。(私が考えすぎてると思いますが)綺麗事でなくどうしても地域の治安を守るために障害者を隔離する制度が必要だと・・・私は思ってます。

     (関係ないコメントを加えると、日本政府が福祉の予算を削減して福祉業界が資金不足に困ってるのも原因なんですが。障害者1人を受け入れると毎月10万円施設へ入る補助金目当てに、私が入所してた作業所は障害者を就職させると謳って頑張って就職させない努力をしてました。職業訓練と言って時給100円〜200円で農業や林業などをやらせて搾取をしていた作業所だと1年度に職員として採用された時に現状を知りました。長文になってすみません。)

  • #7

    リカオン (木曜日, 16 2月 2023 06:44)

    亜門さんご紹介の記事の一つを読んでいたら、義母に投薬されていた鬱の薬が気になった。義母はもう亡くなったが、不定愁訴が多く、自ずとかかりつけ医の投薬内容は増えて行った。義母に付き添った私は大量の薬を減らせないか医師に尋ねたが「、お義母さんは訴えが多いから」と言って減らす様子がなかった。

    そのうち義母は骨折で入院し、投薬管理は看護婦さん任せになった。だんだん義母はフラフラし、寝てばかりとなり、お漏らしをするようになった。どんどん体調の悪化する義母を整形外科は持て余して退院させた。

    帰宅した義母の薬を私が管理するようになり、鬱の薬に問題があると思った私は、この薬を少しずつ減らして行った。すると彼女の体調は少しずつ改善されて行った。

    亜門さんの記事を読むと、精神科医はわざと向精神薬を悪用して、患者に仕立て上げているような記載があった。義母のかかりつけ医は故意では無かったが、鬱の薬は患者をいかようにもコントロールできるアイテムなのだなと感じた。また、アスペルガーとかADHDとか最近増えて来た病名(?)も下手すると投薬や入院対象にできるので悪用されないよう気をつける必要性を感じた。

  • #6

    パワーホール (水曜日, 15 2月 2023 23:34)

    私も実は、精神疾患を大学卒業直前から患い苦しみました。幸い、父が見つけた治療法が功を奏し回復し今では仕事につき一人暮らしをしゴー宣読者として活躍しています。精神疾患にかかっていたころはとんでもなく辛かったし、ゴー宣から離れていました。コロナ騒ぎでたけしさんの活動を支援してくださった柳澤厚生氏が会長を務めるオーソモレキュラー医学会もカナダの精神科医の方が始めたと言われています。そのカナダの精神科医の方も今回のコロナ騒動に異を唱える井上先生や長尾先生のように誹謗中傷にあわれたそうです。
    それにしても、優生保護法がナチスの影響を受けていたなんて衝撃です。ナチスなんて左翼じゃないかよ。

  • #5

    くぁん (水曜日, 15 2月 2023 23:30)

    心の内を表現するのに1番いいのは文章だね。ドンドン表現して欲しい♪

  • #4

    リカオン (水曜日, 15 2月 2023 23:04)

    そういえばご近所にいた引きこもりの方、鬱を患った町内のお嫁さん、デイサービスや作業所に通っていた知的障がいのある方、皆んな最近、姿を見ない。
    自分の周りのすぐ身近にいた方達は今どこにいるのだろう。

    もしかして倉持先生や亜門さんが指摘された施設にいるのでしょうか?その施設が拡大して、世界の1/5の収容ができる規模で、利権にもなっている!?医師の独断で何年でも入院可能?

    都合の悪い事に蓋をして見て見ぬふりをしているうちに、日本は不寛容な、下手をすると自分もいつか嵌められる側に陥るいびつな国に成り下がっていたのか‥。

  • #3

    青ネギ (水曜日, 15 2月 2023 23:02)

    日本の精神医療は、海外と比べて100年くらい遅れていますからね……。
    かく言う私も、鬱だか双極性障害だかで「手帳持ち」で、睡眠薬ソムリエになれるんじゃないかって思っています。

    身体障害者や知的障害者と違って、精神障害者は全国を網羅する当事者団体が存在せず(鬱の人はそんな元気は無いし、統合失調症の人は自分が病気であるとの認識を持っていないため)、ロビー活動も困難が故に蔑ろにされたままですね。

    日本の精神医療は「科学」が圧倒的に欠けています。この辺りは、今般の『新型コロナ騒動』に通じる部分もあるかと思います。
    精神疾患に「科学」で挑もうとする一部の医者を、日本の精神医学会は徹底的に叩きます。
    東北大学の松澤大樹先生は「ペテン師」呼ばわりされたまま逝去されました。
    福井大学の友田明美教授の「論文不正騒動」も、本当に不正なのか、はたまた「科学」で挑もうとして足を引っ張られたのか、真相は知る由もありません。

    私も、日本に生まれなければまた違った人生になっていたのかな、と思う時があります。発病のきっかけも、日本の「因習」や「法の不備」が深く絡んでいますし。
    残念ながら、皇后陛下がご体調を崩された際の宮内庁の対応も、精神疾患(精神障害)に対する偏見や誤解を深めてしまい、結果的に多くの人を苦しめてしまいました。

    『精神障害者』という立場から見ると、日本に於ける「多様性」だの「人権尊重」だのがいかに薄っぺらい概念か、透けて見えて面白いです。
    全ての空疎な理念や概念に「但し精神障害者は除く」と書いてある感じですね。
    でも、『精神障害者保健福祉手帳』にもメリットはあるんですよ。変な女が言い寄って来ても、手帳を見せれば一発で退散しますから(笑)。
    長々とスミマセン(^^;)
    でも、問題点を全て挙げるとえらい長くなっちゃうんで、今日はこれくらいにしといたるわ!(=゚ω゚)ノ

  • #2

    えみりん (水曜日, 15 2月 2023 22:54)

    投稿拝読させていただきました。
    とても勉強になりました。

    亜門さんが、今まで受けた苦しみや、怒り、
    悔しさや抱えている葛藤などが
    とても伝わりました。

    「大変お見苦しく、また「ひんしゅく」を買う内容です。」とありますが、
    心の内、感情を表現してくださることで
    知らなかった事実を知れたり
    考えさせられたりするので
    勇気を出して投稿してくださったことに
    感謝します。

    私の母も数年前に統合失調の
    診断を受けました。
    それからというもの
    こう言った精神病に関する記事を
    見かけると読むようになりました。

    私自身も子供の頃、他の子供と
    違いすぎることから、学校の先生や
    父親から何か精神的な疾患があるんじゃないかと思われたこともあります。

    本人の同意なしに
    健康な人を強制的に長期間入院させることは
    殺人に等しいと思いました。
    しかし、強制的に入院させることで
    助かる家族がいることもよくわかります。

    倉持さんの活動で
    良い方向にいくことを願っていますし、
    応援したいと思っています。

  • #1

    mantokun (水曜日, 15 2月 2023 22:06)

    学生時代にほとんど引きこもりのようになり、それまで薄氷を踏むように生きてきた自分がついに完全に社会の落伍者になってしまったと感じたことがありました。私の場合、自分からクリニックへ行きたいと言った時に両親は悲しそうな複雑そうな反応をしたと記憶していますが、もし子供への愛情より世間体を重んじる親であれば、私もその時点で精神病棟に監禁されていてもおかしくなかったでしょう。

    大変お辛い思いを吐露してくださった亜門様、また取り上げてくださったカレーせんべい様、ありがとうございました。こちらの記事を読むことができて本当によかったです。
    日本のコロナ禍、ワクチン禍がここまで悲惨な人災と化した理由は、今まで語られたもの以外にもまだまだありそうですね…。