おぼっちゃまくん名言集

連載当時PTAが目の敵にした「おぼっちゃまくん」は、ギャグ漫画ではなく、哲学漫画だった?!

 

小林よしのりの代表作『おぼっちゃまくん』には、シリアスな名言が多数登場します。

 

30年の時を経ても色あせない『おぼっちゃまくん名言集』をここにまとめてみました。

 

 

※名言は毎週1つ更新していきます

 


 

『大物』になりたくてがんばり通すバカ者より、茶魔は『本物』になることを選んだのじゃ!

 

 

大物とはなんだ?本物とはなんだ?

 

 

ある朝、茶魔のツノが伸びていました。

 

御坊家の古文書には、10日間ツノは伸び続けて、その間いろんな苦労をするが、これを乗り切れば『大物』になれると書かれていました。

 

その日から茶魔にとって過酷な試練の日々が始まりました。

 

そして最終日。茶魔は子供を助けるために、自らのツノを傷つけてしまい、試練は失敗となります。

 

「子どもが助かってよかったでしゅ。でも、これで大物にはなれんでしゅね。」

 

落ち込む茶魔に対して、お父ちゃまが力強く叫びました。

 

 


「しかし、おまえは本物じゃ!」


「大物になりたくてがんばり通すバカ者より、茶魔は『本物』になることを選んだのじゃ!」

 

 

出典:文庫本2巻
「大物になるのはつらかぶぁい」

 

 

このエピソードを小学生の頃に読んで、とても心に残りました。

当時は「大物とは何か?」「本物とは何か?」全く分かりませんでした。

今、大人になって読み返すと、分かってきたところもあります。

 

もしも茶魔が子供を助けずにツノを傷つけず、その結果『大物』になれたとしても、それはけして『本物の大物ではない』ということです。

今回茶魔は試練に失敗し、言い伝えの大物にはなれませんでしたが『本物』であることを選びました。

 

確かに大物になれるのは、選ばれた一握りの人間かもしれません。

しかし本物を選び取る行動は、全ての人間ができることです。

 

茶魔はこれからも本物であり続けることで、いつか大物になる日が来るかもしれませんね。

 


 

今のめまぐるしい時代に迷わされんように、カメに乗れ!

 

 

ふざけているようで真剣!

それが御坊家の帝王学!

 

 

おぼっちゃまくんは、いつも亀に乗って行動しています。

亀に乗るようになったのは、お父ちゃまからの教えだったのです!

 

※ テレビアニメのオープニング曲「ぶぁいYaiYai おぼっちゃまくんのテーマ」(作詞・小林よしのり)の歌詞にも、「ようしゃなくきびしい人 お父ちゃまの教えは ゆっくりいけ じっくりやれ カメにのれ」とあります。

 

「今のめまぐるしい時代に迷わされんように、カメに乗れ!」

 

「カメに乗ってカメのおちつき、カメの余裕を学べ!!」

 

「それがおとーちゃまの教えぶぁい!」

 

出典:文庫本1巻

「ぽっくんをかわいがってクリ」

 

これは『ウサギとカメ』という昔話がベースになっていると感じます。

 

ウサギは自分の能力が優れていると慢心し、ノロマなカメを嗤います。

そんなウサギが油断して寝ている間に、

ゆっくりじっくりと前進を止めなかったカメが、

着実にゴールに到達しました。

 

そんなカメたちの背に茶魔は乗り、

カメたちは茶魔を乗せることを誇りにしています。

 

信頼の上に立つ(乗りこなす)ことこそ、

真に前へ進むことになるのです。

 

 

茶魔が亀に乗る理由。

ずいぶん深い意味がありました。


 

ぽっくん、タダで友だちんこ作ったとぶゎい。無料でぶわ~~~い!

 

 

友達はプライスレス!

お金で買えない価値がある!

 

 

茶魔の初めて友達になった柿野修平くん。

 

いきなり「茶魔をよろしく!」と札束を差し出すお父ちゃま。

 

しかし柿野くんは「そんなのもらわなくたって友だちだよ」と受け取りを拒否します。

 

そんな柿野くんに感動する、大金持ちの父子でした。

 

 

「でかしたぞ、茶魔! ついに裸一貫で友だちんこ作ったな~~~っ!」

 

「ぽっくん、タダで友だちんこ作ったとぶゎい。無料でぶわ~~~い!!」

 

 

出典:文庫本1巻

「ぽっくんをかわいがってクリ」

 

人はどんなに金持ちになっても、「タダの友達」ほど価値のあるものはないと感じました。

 

友達はお金では買えません。しかしお金が無くても友達になることはできます。

 

打算やお金で人に近づいてもそれは虚しい。「かけがえなく得難いもの」こそ実はタダなのです。

 

深く考えることもなかった友情の尊さについて、改めて考えさせれるエピソードでした。

 


 

許しましゅ!

 

 

寛容の心

それが器の大きさ。

 

 

茶魔が家のお手伝いをしている時に、家宝だった亀の甲羅が割れていたことが発覚します。
これは茶魔に嫌がらせするために御坊家に潜入していた意地悪なクラスメート・袋小路金満くんの仕業でした。

当然、茶魔が疑われることになります。
ところが、いつも茶魔のことを見守る「お助け軍団」の一人”シンパイダーマン”の目撃証言のおかげで茶魔の潔白が証明されます。

すると今度は「茶魔を陥れようとした裏切者がいる」と屋敷中の人間が疑心暗鬼になります。

すると「私が、やったのです」と名乗り出た人が現れました!
人の罪をかぶって黙って耐え忍ぶ「名乗出升雄(なのりでますお)」その人です!

虚偽の自白で罪をかぶろうとする人を目の当たりにし、身を震わせて後悔の涙を流す袋小路くん。
そして謝罪する人間に対して、茶魔がかけた言葉がこちらです。

 

 

「よく名のりでましゅた。」

 

「ぽっくんおとうちゃまにしかられずにすみましゅた。」

 

「ほっとしましゅた。」

 

「だから、もー許しましゅ。帰ってクリ!」

 

 

出典:文庫本1巻

「お手伝いひきうけましゅ」

 

茶魔にとっては、自分が疑われて嫌な気持ちになった事件でしたが、

 

アッサリ許して終わりにしてみせました。


その短い言葉の中に「許す根拠」と「思いやり」が込められています。

現代社会は、常に誰かがバッシングされ、謝罪しても許さない風潮があります。

 

茶魔は態度はそれとは違います。

お父ちゃまが「大きい!なんと器の大きな男だっ!」と

 

茶魔を評価したことも印象に残りました。