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週刊SPA!8月4日号 第93章「日本人の民度が高いはずない」

日本人の民度が高いはずない


 

タッチ&ゴー

4《収録参加》

え:えみりん

た:たっちゃん

カ:カレーせんべい 

  

《収録》

2020年7月28日

 

週刊SPA!8月4日号

ゴーマニズム宣言 第93

 

日本人の民度が高いはずない  

 

え:今週のゴー宣を読んで、日本人は『「民度」は低く、「畜度」が高いだけだ!』というセリフが印象に残りました。畜度という言葉が凄いなと思いました。

 

カ:そのセリフのコマは、ブタさんと牛さんの絵がカワイイですね。よく見たら「ステイブヒー」「ステイも~~~」って鳴いてますよ(笑)

 

た:今週のゴー宣の中で「日本人は法で自粛したのではない。権力からの『自粛要請』に、『待ってました』とばかりに過剰に応じてしまったのだ」と述べられていたのが、まったくその通りだと思いました。

 

え:そうですね。今週のゴー宣を読んでいると、日本人は権力に従順というより、まわりに合わせることで安心感を覚える国民なのかなと思いました。

 

た:自粛要請は、効果や根拠が曖昧なままで、しかも「法」じゃなくて、お願いベースの「要請」だったにもかかわらず、同調圧力でロックダウン並みに自粛してしまう。僕は、コロナそのものより世間や人の方が怖いです。

 

カ:一連のコロナ騒動を見ていると「日本人の弱点を突かれた」と私は感じます。

 

え:日本人の弱点?

 

カ:日本人は良くも悪くも「忖度ができる」し、「鶴の一声で団結する」こともできる。つまり「みんなと同じ方向を見ることで力を発揮する国民性」があると思います。だけど逆に言えば、「みんなと異なる方向を見て、個人として行動できる人」というのは、ほとんどいないわけです。

 

た:そんな人がいたとしても、村八分に遭うか、存在を無視されるかのどちらかですね。

 

え:「みんなに合わせてた方が安全」と考えるのかな?

 

カ:だから権力が自粛要請をしたのは”事実”ですけど、「国民の方から権力に圧力をかけて出させた」のが”真実”だと思います。つまり「みんなが一致団結で同じ方向を見たいから、お上が先頭に立って命令してくれ!」と国民側から望んだとしか思えないです。

 

え:今週のゴー宣でも「右も左も日本人の『ムラの掟』と『同調圧力』による自粛を喜びやがって! 日本は『法治国家』じゃなくていいと言うのか!?」と述べられていましたね。

 

カ:ただ私は、日本人の「明文化されたルール」ではなくて「暗黙の秩序」を重んじる態度というのは、大切にしたいという気持ちがあります。それは日本人の美点にもなり得る特性だと思うからです。たとえば今週のゴー宣で描かれていた「大震災の時にパニックや暴動にならずに粛々と列を作り、麗しいルール感覚を発揮する」というのはまさにそれだと思うんです。

 

た:だけど、コロナ騒動を見ていると「ムラの掟」と「同調圧力」が空気を支配していて、とても美点とは思えないのですが・・・。

 

カ:それは同感です。だから今週号の欄外に書かれていた「日本人はいまだにムラ社会の因習ルールで動いている。これを克服しないと近代人になれない。それは保守の立場からみても必要だとわしは考えるに至った。」という言葉が悩ましいんです!

 

え:どうして悩ましいんですか?

 

カ:私は「この国の歴史が培った常識やバランス感覚を重んじる態度が”保守”」だと考えているからです。一方で、コロナ騒動の醜悪さを分析すると、いかにも日本人らしい特性が原因であると感じざるを得ないんです。そこに思想的な矛盾があります。

 

え:そのように考えると、確かに悩ましいですね。

 

カ:もし仮に、新型コロナのような雑魚ウィルスではなくて、エボラ出血熱のような凶悪ウィルスが流行したとします。そうすると「ムラの掟」と「同調圧力」が効果を発揮して、憲法や法律の限界を乗り越えたんじゃないでしょうか?

 

た:いやいや、そもそもそれが良い事なのかどうか分からないです。

 

え:『法治国家を望まない日本人は「民度」が高いとは言えない』という最後のコマも考えさせられました。

 

カ:うーーーん。私は「法には書けない部分」を重んじるし、それこそが「保守」だと考えていますが・・・、同時に「近代人ではない」ということかもしれません。もうちょっと考えさせてください。

 

◆◆◆

 

え:今週のゴー宣で「緊急事態宣言の最中、なんと裁判所までが自粛していて、法の機能が停止していた」と書いてあって驚きました。

 

カ:私は『小林よしのりライジング』のQ&Aコーナーで質問を出したことがあります。「伊藤詩織さんのレイプ事件を描いた漫画で、山口敬之から名誉棄損で訴えられた裁判の経過を教えてください」と。それに対する小林よしのり先生の回答は「4月からコロナで裁判が止まっている」でしたね。

 

た:その自粛期間は、裁判官や事務員は給料が出ているんでしょうか?

 

カ:そりゃまぁ、公務員なんだから、お給料は出るでしょう。

 

た:いいなぁ。

 

カ:このタッチ&ゴー宣は、公務員の人も読んで下さっているから、公務員を敵に回すような発言は「自粛」しましょう(笑)

 

え:裁判所が法的根拠の無い要請で自粛して、国の法の機能を停止させていたなんて、日本は法治国家じゃないと思いました。

 

カ:あ、なるほど!

 

た:確かに、そうですね。

 

◆◆◆

 

カ:法治国家じゃないといえば、ゴー宣道場の会場が「マスクなしでは貸さない」という態度を取った話。私はこれは憲法違反だと思いました。

 

え:憲法違反ですか?

 

カ:憲法21条には「集会の自由」があります。実際に、日教組の集会を、右翼団体の街宣車が抗議に来ることを恐れて、予約を取り消したホテルが、裁判で負けた事件もありました。

 

た:会場の担当者はその事件のことを知らなかったのかもしれません。もしくは「こんなご時勢ですから・・・」ということで、ガイドラインを守って欲しかったんじゃないですか?

 

カ:いやそれはダメですよ!「会議室を貸す商売」をする以上、憲法21条の集会の自由は胸に刻んでおかなければならないし、それはプロの矜持にしておかなければならないです。

 

た:なるほど、そうですね。

 

え:今回のゴー宣道場の場合は「マスク警察が、電話とメールで会場側に告げ口をした」とありました。これについてはどう思いますか?

 

カ:そういう社会的なアホは、どうしたって一定数います。生産性の無いウジ虫を批判しても無駄だと思います。それより私は会場側の態度の方が許せないです。

 

◆◆◆

 

た:今週のゴー宣で『マスクはマナーというのは建て前で、本心は「恐怖」と「同調圧力」この2つであると、わしは見抜いている』とあったのが印象的でした。

 

カ:これは深いですよね!

 

た:うちの近所のスーパーでも「マスクの着用のご協力をお願いします」って貼り紙があります。もしマスクをしていなかったとしても、別に追い出されたりするわけじゃないですが、それでもほとんど全員がマスクを着用しています。

 

カ:入り口の消毒液で、人が並んでたりするからね。

 

た:マスクをしている人が、みんながみんなコロナの感染を恐れているとは思わないですが、やっぱりムラ社会の同調圧力でマスクを着用しているんだと思います。

 

カ:私は以前にも話しましたが「電車の中ではマスクをする」と方向転換をしたんです。なぜかというと、電車の中でマスクせずに座席に座ったら隣の人が当てつけのように席を立ったりして、それが私は不愉快に思いましたし、ストレスを感じたからです。

 

た:それは「マナー」なのか「同調圧力」なのか、微妙なところですね(笑)

 

カ:ところが7月に入って暑くなって、マスクをすると蒸れて皮膚が炎症を起こすようになったんです。

 

え:それはつらいですね。

 

カ:だからマスクをするのはやめました。そうすると今度は、電車の中で座席に座るのが億劫になってしまったんです。「マスクしていない私が隣に座ると嫌がるんじゃないか」と遠慮するようになってしまったわけです。

 

た:なんだか世知辛いですね。

 

◆◆◆

 

た:そもそもマスクに感染防止効果は無いと、たびたび言われてましたよね?

 

え:それなのに、どうしてマスク着用の同調圧力があるのでしょう?

 

カ:私はマスク着用は「戦時中の国旗掲揚」に近いと思っています。

 

え:どういうことですか?

 

カ:たとえば9.11の同時多発テロがあったとき、アメリカでは対テロ戦争への世論が沸き上がって、自宅の玄関先に星条旗を掲揚する現象が起きたらしいんです。

 

た:それは過去のゴーマニズム宣言でも描かれていました。

 

カ:そういう空気の中では、対テロ戦争に対して疑問を持っている人であっても、「非国民」というレッテルを貼られて迫害されないように、自分の玄関先に国旗を掲揚したらしいです。

 

え:それも同調圧力ですね。

 

カ:つまりマスク着用は「私は対コロナ戦争に協力しています」を示すためのアイテムなんだと思います。

 

え:科学的にウィルス感染を予防するのが目的じゃなくて、村八分を予防するためにマスクをするんですね。

 

た:僕の周りには、耳にマスクを引っかけているだけの人とか、顎だけマスクしている人とかもいます。

 

カ:そんなんでも「マスク無し」よりはマシなわけです!マスクする意思はあるということで「非国民」にはならないんです!

 

た:効果は無視してますよね。もうムチャクチャですね。

 

カ:だから私は「マスクのフェイスペインティング」をしようと思ってます!!

 

た:それは、いいアイデアですね(笑)

 

え:いや、皮膚に悪いと思いますけど(笑)

 

◆◆◆

 

た:最近のニュースは、PCR検査を増やしたことに伴って陽性者が増えただけで、重症者数も死亡者数も低いのに第二波だと騒ぎ出しましたね。

 

カ:抗体陽性率から推測できる感染者数から、大きく増加したわけでもないのにね。

 

た:うちの会社の飲食部門では、コロナ騒動から「予約だけの営業」で対応していたんです。ところが先日、社長の指示があって、さらに「コロナリスクの低い人だけ予約を受け付ける」に変わったんです。

 

カ:ん? それって「東京、大阪の人は予約を断る」というように、客を選別するということですか?

 

た:そうです。それから「夜の街に通ってそうな人」を店長判断で断るんです。

 

カ:そんなのどうやって判断するんでしょう? 「夜の街に通ってそうな人」と言うなら、その指示を出した社長こそが予約を断るべき人じゃないですか?

 

た:いや、まったくその通りなんですけどね(苦笑)

 

カ:なんだか、とことん不健全な社会になったものだなぁ~~!

 

た:「ずっとこの状況が続くのだろうか」「いつまでこれをやるの?」と、最近は絶望感しかないです。

 

カ:小林よしのり先生の『コロナ論』が売れに売れまくって、『戦争論』と同じくらいの衝撃を社会に与えることしか、今の状況を救えないんじゃないかと思います。

 

え:最後のページに「待望のゴーマニズム宣言SPECIALコロナ論が8月20日に発売決定」と書いてました。

 

た:そこに希望を託したいです。

 

カ:というわけで「世界のゴー宣ファンサイト」のバナーから『コロナ論』を予約してくださいネ。ホームページに紹介料が入るので運営資金がまかなえます(笑)

 

た:思いっきり宣伝に繋げましたね(苦笑)




コメント: 2
  • #2

    metalすらいむ塩ムスビ (月曜日, 03 8月 2020 00:54)

    ご迷惑かけてマスク。バナー貢献知らず。書店予約しました。あと、住み処の図書館本館、分館各々よしりん本を確認後予約決行、スムーズに了承。そして予約本は心身共に潤わせて頂せております温浴施設漫画コーナーと言う本棚に不審物と思われ無い様設置作戦を決行予定なのですが、それ以外思いつきません。う~ん何か良いアイディアは〰️あるはず~
                                                                                                                                                                                  朝生ヒトラー再来のニヤリ 懐かしいです。 わたくしには見えるのです。コロナ騒動を収束したよしりん様が大魔王に成り上がった ニヤリが♪

  • #1

    和ナビィ (金曜日, 31 7月 2020 23:33)

    わ、わ、わ、 なんという早さ、いや速さでしょう。
    SPA!を手にしたのが25日(火)、即座談会して書き起こして・・・というかその間に敷地が広くてよく整理された「よしりんご農園」が開園してるんですよね(@o@)>。

     今まさにリアルタイムで推移しているこのコロナ騒動、普段当たり前のようにその中で暮らしている日本人のふるまい・ものの感じ方考え方の特徴が頭をもたげ、それが狂暴ともいうくらいに猛威をふるっているように感じます。

     今回のゴー宣、よしりんは鼻にマスク引っ掛けたまま歯を食いしばったり口を大きく開けて叫んだり、いつも以上に憤怒のお顔でしたね(懐かしのアッチョンブリケもあった;)。

     対談、その都度肯きながら皆さんのすぐ傍で聴いているような気がしました。

    >日本人は権力に従順というより、まわりに合わせることで安心感を覚える国民なのかなと思いました。(えみりんさん)

    本当にその通りだと思いました。法も罰も無いのに、状況を忖度して同調する・望まれているであろう行動をとって安堵ーナツ。

     また、カレーさんの
    >ただ私は、日本人の「明文化されたルール」ではなくて「暗黙の秩序」を重んじる態度というのは、大切にしたいという気持ちがあります。それは日本人の美点にもなり得る特性だと思うからです。----

    という逡巡にも同じ思いです。ただし、よしりん先生の「日本人はいまだにムラ社会の因習ルールで動いている。これを克服しないと近代人になれない。それは保守の立場からみても必要だとわしは考えるに至った。」---ここに次へ進む扉が示されていると思いました。是非開けねば!。

     それは【「ムラの掟・同調圧力」から「法治」への扉】(「法治国」---国民の意思によって定められた法律にもとづいて政治が行われている国のこと)。